検索窓
今日:31 hit、昨日:83 hit、合計:314,421 hit

182:ギャルと外部環境 ページ32

かなり激しく背を打ちつけたにも関わらず、何故か東堂の顔には満たされた何かが見受けられた。
一方、東堂を見下ろすAの目は完全に冷め切っていた。

「一体、いつどこで私はお前の兄貴になったよ。私には勝てないんだから、態々吹っかけてくんな」

「やはり、我が兄(ビッグブラザー)は素晴らしいな…どれだけ追いかけても追いつけなかった幼少の記憶…」

「うちの敷居を記憶の中で勝手に跨ぐな。」

気怠げに首の骨を鳴らすと、京都校の面子に向かって「このゴリラ、首輪つけとけよ治安維持のためにもさぁ〜」と言ってやる。
一連のやり取りに、東京校は唖然としていた。
京都校がまだ呆れた様子で済んでいるのは、去年このやり取りを見て耐性がついているからだろう。

あー、去年の交流会でも見たなぁ。

「…何アイツ、Aさん信者。アイドル壁際彼氏面オタクよりもタチ悪そう」

うげ、と顔を顰める野薔薇。
以前東京校に乗り込んできた時はあんな感じだったか、と思い出す。

「去年は憂太だけが行ったから俺達知らなかったけど……ありゃ相当重症だな」

「たまに居んだよなぁ、Aを神格化しちまう奴」

パンダの言葉に真希が続く。

「Aって、体質のせいでたまに妙なもの引き寄せてくんだよ。アレがその典型的例だな」

東堂を視界に入れながら真希が言った。

「ツナマヨ」

「残念ですけど狗巻先輩、Aさんの体質は今後も改善されないと思いますよ」

「いつか宗教団体出来上がるかもね」

最後に野薔薇が言った。
恐るべし、究極引き寄せ体質。

「さぁ、我が兄(ビッグブラザー)気を取り直しもう一戦、」

「東堂、その辺にしておけ。また今年も再起不能になるつもりか?」

東堂の言葉を遮ったのは、彼と同級生である加茂憲紀。

「可借夜A、本当に帰ってきていたのか日本に」

「ウケる、加茂クンそういうの時代遅れって言うんだよ」

猫のような笑みを浮かべ言うAに、加茂は「半信半疑だっただけだ」と返した。
互いの間に生まれるピリピリとした空気。
Aは面白がっているだけなようだが、加茂は違う。
御三家とAの溝は深い。

「あ!そうそう、真依チャンこの前はゴメンね〜」

Aの言葉に真依はムッとした顔を見せた。

「見合いの件。直哉クン、ピーピー泣いてたんじゃない?」

「…ッ、アンタのお陰でウチは大騒ぎよ!だからこの女は嫌、」

「おうおうAさんに口答えか〜?」

割って入るのは野薔薇。

183:ギャルと百合→←181:ギャルと京都校



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 10.0/10 (314 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
920人がお気に入り
設定タグ:呪術廻戦 , 夏油傑 , 五条悟
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

鼻毛太郎(プロフ) - 華花。さん» コメント有難うございます!これでいいのか...?と悩む時期が続いていた中、温かいコメントを頂けて本当に泣くほど感謝してます;;現在5章目を製作中なので、しばしお待ちを…!今後もギャルと呪術を宜しくお願い致します! (2021年4月21日 11時) (レス) id: 642d1e8526 (このIDを非表示/違反報告)
華花。(プロフ) - いつも緊張して送れませんでしたが初コメント失礼します!もう作者様は言葉選びから構成まで最高すぎます…素敵な作品を生み出してくれてありがとうございます! (2021年4月20日 23時) (レス) id: 2bd2296ed7 (このIDを非表示/違反報告)

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:鼻毛太郎 | 作成日時:2021年3月1日 0時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。