182:ギャルと外部環境 ページ32
かなり激しく背を打ちつけたにも関わらず、何故か東堂の顔には満たされた何かが見受けられた。
一方、東堂を見下ろすAの目は完全に冷め切っていた。
「一体、いつどこで私はお前の兄貴になったよ。私には勝てないんだから、態々吹っかけてくんな」
「やはり、
「うちの敷居を記憶の中で勝手に跨ぐな。」
気怠げに首の骨を鳴らすと、京都校の面子に向かって「このゴリラ、首輪つけとけよ治安維持のためにもさぁ〜」と言ってやる。
一連のやり取りに、東京校は唖然としていた。
京都校がまだ呆れた様子で済んでいるのは、去年このやり取りを見て耐性がついているからだろう。
あー、去年の交流会でも見たなぁ。
「…何アイツ、Aさん信者。アイドル壁際彼氏面オタクよりもタチ悪そう」
うげ、と顔を顰める野薔薇。
以前東京校に乗り込んできた時はあんな感じだったか、と思い出す。
「去年は憂太だけが行ったから俺達知らなかったけど……ありゃ相当重症だな」
「たまに居んだよなぁ、Aを神格化しちまう奴」
パンダの言葉に真希が続く。
「Aって、体質のせいでたまに妙なもの引き寄せてくんだよ。アレがその典型的例だな」
東堂を視界に入れながら真希が言った。
「ツナマヨ」
「残念ですけど狗巻先輩、Aさんの体質は今後も改善されないと思いますよ」
「いつか宗教団体出来上がるかもね」
最後に野薔薇が言った。
恐るべし、究極引き寄せ体質。
「さぁ、
「東堂、その辺にしておけ。また今年も再起不能になるつもりか?」
東堂の言葉を遮ったのは、彼と同級生である加茂憲紀。
「可借夜A、本当に帰ってきていたのか日本に」
「ウケる、加茂クンそういうの時代遅れって言うんだよ」
猫のような笑みを浮かべ言うAに、加茂は「半信半疑だっただけだ」と返した。
互いの間に生まれるピリピリとした空気。
Aは面白がっているだけなようだが、加茂は違う。
御三家とAの溝は深い。
「あ!そうそう、真依チャンこの前はゴメンね〜」
Aの言葉に真依はムッとした顔を見せた。
「見合いの件。直哉クン、ピーピー泣いてたんじゃない?」
「…ッ、アンタのお陰でウチは大騒ぎよ!だからこの女は嫌、」
「おうおうAさんに口答えか〜?」
割って入るのは野薔薇。
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鼻毛太郎(プロフ) - 華花。さん» コメント有難うございます!これでいいのか...?と悩む時期が続いていた中、温かいコメントを頂けて本当に泣くほど感謝してます;;現在5章目を製作中なので、しばしお待ちを…!今後もギャルと呪術を宜しくお願い致します! (2021年4月21日 11時) (レス) id: 642d1e8526 (このIDを非表示/違反報告)
華花。(プロフ) - いつも緊張して送れませんでしたが初コメント失礼します!もう作者様は言葉選びから構成まで最高すぎます…素敵な作品を生み出してくれてありがとうございます! (2021年4月20日 23時) (レス) id: 2bd2296ed7 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:鼻毛太郎 | 作成日時:2021年3月1日 0時