058：ギャルと取引 ページ8
｢信じる信じないではない。これは縛りだ｣
｢縛り………。それって、Aと土地神…だっけ。それが結んでるみたいなやつか？｣
｢…土地神？｣
宿儺があからさまに眉を潜めた。
あぁ、そうか宿儺はAに憑いてる呪霊、知らないんだったなと悠仁は思い直し｢Aさ、｣と付け足した。
｢昔、任務先で呪われたんだよ。俺はよく知らねぇんだけど、正体不明の呪霊らしいんだ。誰も正体が分からないから、仮名で土地神って呼ばれてる｣
｢……｣
突然、宿儺が黙り始めた。
何処か一点を静かに見つめ、それはなんだか考えているような素振りにも見える。
｢お前さ、｣
聞いているか居ないかは置いといて、悠仁は宿儺へと尋ねた。
｢Aに憑いてる奴、何とかできない？｣
勿論、ダメ元だ。
きっと｢はぁ？俺に頼むだと？頭が高いぞ｣なんて一蹴されるんだろうなぁと悠仁は思い、未だ黙っている宿儺へ｢やっぱ今のナシ｣と言いかけたその時。
｢小僧、その土地神は何処の土地で憑いた？｣
悠仁は目を丸くした。
宿儺がまともに会話すると思っていなかったからだ。
｢架空の……土地だって。…詳しくは知らねぇけど、ある時を持って突然土地が現れたんだ｣
電車で行けて、架空の駅に着く。
そして、そこから先には架空の土地が広がっていて。
訳の分からない話をしていると自分でもわかっていた。
宿儺は顎に手を添え、｢なるほど｣と呟く。
｢その土地神、他人に危害は加えるのか？｣
｢Aが縛りでそうしないようにしてるから、多分それは無いと思う。あ、けど、随分前にAの弟が呪われたってのは聞いた｣
随分、宿儺はこの件に関して真剣に聞いてくれる。
｢………妙だな。以前はそこまでしなかった｣
宿儺は呟いた。
今度こそ悠仁は言葉を聞いており、確信した。
やっぱり、宿儺はAについて何か知っている。
｢…宿儺、お前。Aについて何か知った上で、俺に条件呑み込ませようとしてるんじゃねぇだろうな？｣
宿儺は悠仁を見る。
こうなれば、自分も条件を突きつけるまでだ。
｢俺とお前は一蓮托生。条件を呑んでやる。けど、俺も条件を出す。Aについて、知ってること聞かせろよ｣
｢いいだろう｣
｢…え｣
｢忘れるからな｣
そうでした、俺の馬鹿！！！
悔しげな表情をすると、宿儺はざまぁみろと言わんばかりに笑った。
｢結論から言おう。あの土地神は、今の俺ではどうにも出来ん｣
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鼻毛太郎(プロフ) - Reginaさん» コメントありがとうございます！遊びに来て頂き誠に嬉しいです😭🤍作品の楽しみ方も、書いている側としてはとても嬉しく、本当余すことなく楽しんで頂けてとってもらぶ…… 本編、まだまだ続きますが、是非楽しんでいってください！！ (2月1日 12時) (
レス) id: 642d1e8526 (このIDを非表示/違反報告)
Regina(プロフ) - 高専編から読ませていただいて本編に来ました！内容はもちろんのこと、毎度イメソンが天才すぎてイメソン聞きながら読み返したりしてます！エンディング波のゆくさきで考えていらしたのも物語の深さにマッチする曲だと思うのですごく感動しました！！応援してます！ (2月1日 11時) (レス) @page50 id: c70aaf3a6d (このIDを非表示/違反報告)
鼻毛太郎(プロフ) - 伝説のパンダさん» コメントありがとうございます！！いえいえ、全然大丈夫ですよ！！4本もシリーズがあるので、流石に間違えることもありますよね...私でさえ「これ3だっけ、4だっけ」ってなるので…0の方も読んでいただきとっても嬉しいです！！まだまだ続くので、今後もお楽しみに！ (2021年3月8日 9時) (レス) id: 642d1e8526 (このIDを非表示/違反報告)
伝説のパンダ - 申し訳ありません。４のほうにコメントしたつもりが、なんらかの手違いでこちらにコメントを飛ばしてしまったようです。本当に失礼なことを…次はもう少し興奮が引いたときにコメントします…すみません…。 (2021年3月8日 8時) (レス) id: ec9a309dee (このIDを非表示/違反報告)
伝説のパンダ - もんのすごく面白いです！！！夢小説はめったに読まないので、まぁ暇つぶしに…と思って読み始めたのがこちらの作品で、不覚にも大沼にハマってしまいました…本当に好きです！０のほうのお話、パパ黒大好きなのでそちらも凄く好きです！今後も応援してます！ (2021年3月8日 8時) (レス) id: ec9a309dee (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：鼻毛太郎
| 作成日時：2020年12月19日 3時
