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091:ギャルと押しかけ女房 ページ41

「それで、全然帰ってこねーなぁと思って探してたら、バス停のベンチで先輩が寝てたってわけ」

自分の家のようにキッチンに立ち、鍋の中に食材を放り投げていく五条
Aは相槌を打ちながら、グラスに水道水を注ぐ。

「最初気絶してんのか?って焦ったら、先輩寝てんだもん。逆にビビったね。山の中のバス停だぜ?」

「ダメだ、全く覚えてない」

こめかみに指を当ててみるが、本当に何も思い出せない。
グラスに口をつけ、水を飲む。

なんとなく、唇に触れてみた。

「起こしても起きないし、それでまぁ僕が連れて帰ってきたんだけど…って、先輩聞いてる?」

「ん!?あ、うん、聞いてる」

唇から手を離し五条に言葉を返すと、五条は一瞬不思議そうな顔をし鍋に向き直った。

「…夏に鍋食べんの?七海がよく許したね」

「許したように見えますか?」

ダイニングチェアに座っていた七海が口を挟む。
あー、悟の強行突破で作られてるわけですか。
Aはすぐさま察し、何も言わないことにした。

「先輩、侮っちゃいけないよ。僕の料理は上手いんだからね…最強だし」

「はい出ました、魔法の言葉〜」

「貴方が”ギャルだから”ってつけるのと一緒でしょ」

「七海、七海、七海、おい。分かってないねぇ〜事実なんだから、ギャルが万能なのは」

「でも先輩、料理クソ下手だよね?」

「悟、歯を食いしばる練習をしておきなさい。時間をあげよう特別にな」

なんだコイツら、うるさ。と七海は息を吐くようため息を漏らした。
ふと、背後から肩へ腕を回されたかと思えば、Aが七海の肩口から顔を出した。

「んで、どうして居んのかな?七海クンは」

「そのニヤついた顔やめてください。距離が近い」

ほら見ろ、キッチンからバキバキになった六眼で見つめてくる人が居るでしょ。

Aを軽く片手で引き剥がす。

「呼び出されたんですよ、五条さんに」

「先輩の部屋までは僕知らないからね」

五条が付け足す。
そういえば、以前電話越しに七海とお隣さんだって話したんだっけ、とAは思い出す。

そして、五条は「いっそ飯食おうぜ」と鍋を作り始めたというわけだ。他人のキッチンで。
ちなみに、七海はついでだと五条に軟禁されているらしい。

「で・も!そんな僕もこの機会に遂に作っちゃいました、合鍵〜♡」

青色タヌキ宜しく、五条は大事そうに合鍵を掲げてみせた。
それを見たAが顔色を変えずに言う。

「悟、飛んでみろ」

「え、」

「飛べ」

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鼻毛太郎(プロフ) - Reginaさん» コメントありがとうございます!遊びに来て頂き誠に嬉しいです😭🤍作品の楽しみ方も、書いている側としてはとても嬉しく、本当余すことなく楽しんで頂けてとってもらぶ…… 本編、まだまだ続きますが、是非楽しんでいってください!! (2月1日 12時) (レス) id: 642d1e8526 (このIDを非表示/違反報告)
Regina(プロフ) - 高専編から読ませていただいて本編に来ました!内容はもちろんのこと、毎度イメソンが天才すぎてイメソン聞きながら読み返したりしてます!エンディング波のゆくさきで考えていらしたのも物語の深さにマッチする曲だと思うのですごく感動しました!!応援してます! (2月1日 11時) (レス) @page50 id: c70aaf3a6d (このIDを非表示/違反報告)
鼻毛太郎(プロフ) - 伝説のパンダさん» コメントありがとうございます!!いえいえ、全然大丈夫ですよ!!4本もシリーズがあるので、流石に間違えることもありますよね...私でさえ「これ3だっけ、4だっけ」ってなるので…0の方も読んでいただきとっても嬉しいです!!まだまだ続くので、今後もお楽しみに! (2021年3月8日 9時) (レス) id: 642d1e8526 (このIDを非表示/違反報告)
伝説のパンダ - 申し訳ありません。4のほうにコメントしたつもりが、なんらかの手違いでこちらにコメントを飛ばしてしまったようです。本当に失礼なことを…次はもう少し興奮が引いたときにコメントします…すみません…。 (2021年3月8日 8時) (レス) id: ec9a309dee (このIDを非表示/違反報告)
伝説のパンダ - もんのすごく面白いです!!!夢小説はめったに読まないので、まぁ暇つぶしに…と思って読み始めたのがこちらの作品で、不覚にも大沼にハマってしまいました…本当に好きです!0のほうのお話、パパ黒大好きなのでそちらも凄く好きです!今後も応援してます! (2021年3月8日 8時) (レス) id: ec9a309dee (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:鼻毛太郎 | 作成日時:2020年12月19日 3時

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