052：ギャルと先輩後輩 ページ2
これは…怒ってるかな。
Aは短く息をついた。
「大丈夫だよ、生きてんじゃんこうやってさ」
「…でも、倒れたろ」
「そりゃまぁ…宿儺相手なら、多少はね」
「…」
言葉を返してくれなくなった。
五条とはもうかなり付き合いが長い。
それに、数ある後輩の中でも五条悟という人間は特別だ。
顔を見ただけで、何を考えているのは大体察しがつくぐらいには互いを知っている。
Aは、五条の表情を汲んで答えた。
「私は、勝手に居なくならないよ」
五条が弾かれたように顔を上げる。
Aはくく、と笑った。
「アンタ、なんか今余計な事考えてない？馬鹿なのにもっと馬鹿になるよ」
「…先輩に言われたくない」
「分かったから、ほら無下限解いて」
Aが急かす。
手の形が、デコピンの形をしていた。
五条は嫌そうにため息をつき、「ずっと解いてるっつーの」と投げやりな口調で言う。
もう先輩のしたいようにすれば。
はいはい、僕が心配しすぎでしたね。
なんて思って、彼女の小さな制裁を受け入れようと前髪をあげた瞬間＿＿＿
ごちんッッ
「ッッッッてぇ…！！アンタ今殴ったな！？」
ガタンと勢いよく立ち上がると、Aは面白そうに目を丸くする。
「え、何、10年以上ぶりの反抗期？一年の頃、私の事死ぬほど舐めてて『アンタ、噂では聞いてるけど俺より弱いんだろ？じゃあ、三下じゃん』って言った事あったよね〜」
Aが昔の話を持ち出してきたが、痛みに五条は何も言えない。
というか、アンタいつの話持ち出してきてんだよと思っていた。
恥ずかしい話だ。
今でこそ、Aを信頼してるし好意まで寄せているが、最初の頃はAの事を完全に見下していたのだ。
クソ、完全にこの人のペースに丸め込まれた
五条は抗議するのを諦め、大人しく椅子に座った。
「これでスッキリした？」
「結構痛いけどね」
じゃあいっか、とAは言った
何がいいんだか。
でも確かに、スッキリしたかも。
「私はそう簡単に殺されないし、死なないわよ。私とこんだけ一緒にいて、そんな事もわかんない？」
「……僕より弱いじゃん」
「悟抜きだったら、一番私が強いよ」
そういう問題じゃないけど。
五条は恨めしそうな目でAを見ていると、「あーーもう！！」と言いながらAはやけくそにわしわしと五条の頭を掻き混ぜた。
「萎らしい顔すんな！アンタ、そういう顔似合わないからね！」
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鼻毛太郎(プロフ) - Reginaさん» コメントありがとうございます！遊びに来て頂き誠に嬉しいです😭🤍作品の楽しみ方も、書いている側としてはとても嬉しく、本当余すことなく楽しんで頂けてとってもらぶ…… 本編、まだまだ続きますが、是非楽しんでいってください！！ (2月1日 12時) (
レス) id: 642d1e8526 (このIDを非表示/違反報告)
Regina(プロフ) - 高専編から読ませていただいて本編に来ました！内容はもちろんのこと、毎度イメソンが天才すぎてイメソン聞きながら読み返したりしてます！エンディング波のゆくさきで考えていらしたのも物語の深さにマッチする曲だと思うのですごく感動しました！！応援してます！ (2月1日 11時) (レス) @page50 id: c70aaf3a6d (このIDを非表示/違反報告)
鼻毛太郎(プロフ) - 伝説のパンダさん» コメントありがとうございます！！いえいえ、全然大丈夫ですよ！！4本もシリーズがあるので、流石に間違えることもありますよね...私でさえ「これ3だっけ、4だっけ」ってなるので…0の方も読んでいただきとっても嬉しいです！！まだまだ続くので、今後もお楽しみに！ (2021年3月8日 9時) (レス) id: 642d1e8526 (このIDを非表示/違反報告)
伝説のパンダ - 申し訳ありません。４のほうにコメントしたつもりが、なんらかの手違いでこちらにコメントを飛ばしてしまったようです。本当に失礼なことを…次はもう少し興奮が引いたときにコメントします…すみません…。 (2021年3月8日 8時) (レス) id: ec9a309dee (このIDを非表示/違反報告)
伝説のパンダ - もんのすごく面白いです！！！夢小説はめったに読まないので、まぁ暇つぶしに…と思って読み始めたのがこちらの作品で、不覚にも大沼にハマってしまいました…本当に好きです！０のほうのお話、パパ黒大好きなのでそちらも凄く好きです！今後も応援してます！ (2021年3月8日 8時) (レス) id: ec9a309dee (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：鼻毛太郎
| 作成日時：2020年12月19日 3時
