054: 師弟盛り ページ7
砂漠の中心で、私は師匠に聞いた。
「世界に果てはあるんですかね」
その言葉を聞くと、師匠はなんだその質問はと呆れた顔をして返した。
「さぁな、けど、世界の果てなんて、辿り着かねー方がおもしれぇよ。」
「どうしてです?」
「辿り着いたら、きっと探すもんなんて無くなっちまってるだろうからな。」
私はその人の言葉に笑って返すのだ。
「やっぱり、貴方はハンターの鏡ですね。」
______。
「じゃあ、君はその人と旅をしながら念を教わったんだ♧」
ヒソカに荷物を手渡しながら、Aは「一年だけね」と返す。
自分で持つと言ったのだが、この男「女の子に沢山持たせてるってわけにもいかないでしょ」と頑なに言うので、Aは諦めて荷物を預ける事にしたのだった。
「すぐに家にはバレたんだけど、協会の会長が父さんとじーちゃんを説得してくれたみたいでね。後から知ったんだけど、その人協会だとまぁまぁな権威がある人だったらしくて『闘技場に行くよりも、そいつに預けといた方が力がつく』って会長が言ってくれたのよ。」
「へぇ、協会と君の家繋がりあるんだ。」
「伝説の暗殺一家なんて言われてるけど、案外ズブズブな関係してるわよ。私も、会長にはかなりお世話になってたし…旅には、私と同じくらいの男の子も居て兎に角色んなことをした一年だったわ…勿論、帰ったら案の定あれこれ言われたから2日で闘技場の200階クラスに到達して帰ってきてやったわよ。これが旅で得た成果だってね」
ふふん、と笑って見せながら言うとヒソカは「全く、君らしいね♢」と返した。
「でもまぁ、君を育て上げたその人……強いんだ♤」
興味あるな、と呟くとAはさらりと「絶対勝てないわよ」とヒソカへ述べた。
「ただ強いだけじゃない…知識も経験もあるし…まさに理想の殿方ってところかしら」
「君にそこまで言わせるなんて、妬いちゃうなぁ…師弟盛りってことで食べちゃってもいいけど…♡」
「うるさいわね変態。」
絶対言い出すと思った、なんて思いうんざりしながらAはランジェリーショップへ足を踏み入れる。
ふと、違和感に気づいた。
「え、待ってついてくるの?」
当たり前のように一緒に入店したヒソカへAは言う。
すると、彼は「は?」とでも言うかのような顔をして返してきた。
「当たり前だろ、君の下着選びの瞬間なんて貴重だからね♤」
Aはうんざりとした顔で肩を落とす。
もう何も言うまい。
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鼻毛太郎(プロフ) - rinochan810さん» ありがとうございます;;とっっても嬉しいお言葉…!読みながらドキドキして下されば、夢書きとして本望です…!これから2人の関係が徐々に変化していくので、楽しみにしていてくださると有難いです! (2020年9月14日 23時) (レス) id: 2a028e4c13 (このIDを非表示/違反報告)
rinochan810(プロフ) - あの、本当に素敵です…ドキドキさせられてます…。いつも楽しみにしています。これからも応援してます…! (2020年9月14日 19時) (レス) id: 06f6601bca (このIDを非表示/違反報告)
鼻毛太郎(プロフ) - ミリさん» コメントありがとうございます!文章に関しては、普段文字量が詰め詰めで申し訳ない…と思いながら書いていたので、そう言って頂けると凄く嬉しいです;;今後も、更新が遅くなる日もございますが宜しくお願いいたします!! (2020年8月20日 17時) (レス) id: 16ef441d86 (このIDを非表示/違反報告)
ミリ - はじめまして。リメイク前の作品も読ませていただきました!!どちらも面白かったですし、文章も読みやすかったです。絵もステキですね!!!これからも読ませていただきます!!! (2020年8月19日 14時) (レス) id: 19b3aa7f76 (このIDを非表示/違反報告)
鼻毛太郎(プロフ) - Aaaさん» リメイク前の作品まで読んで頂けるとは…!とっても嬉しいですありがとうございます!!今後も、ちまちま細々と更新していきますので是非最後までお付き合い頂けると有難いです…! (2020年8月10日 21時) (レス) id: 2a028e4c13 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:鼻毛太郎 | 作成日時:2020年7月27日 0時