070： No.４ ページ23
｢Aになんて言われるか…♢｣
真夜中、ホテル裏で呟く。
あぁしまったなぁ…なんて思いで自身の衣服を見れば、返り血がべっとりと滲んでいる。
さして、この鉄臭い匂いに対し今更嫌悪感も何も無いのだが、問題はAだ。
『殺しの作法がなってないわよ。』
冷たい視線を浴びせ、淡々と言い放つ姿が目に浮かぶ。
その冷たい瞳がなによりも好きだが、今日ばかりは応えそうだ。
何より、今日の集会＿＿『幻影旅団』での出来事が未だに応えている。
「…”アレ”は、Aに言わない方が良いよなぁ…♧」
正面玄関を垣間見ると、ホテルマンが未だ仕事をしているのが見えた。
あれでは、正面から堂々と入っていくのは無理そうである。
血液だけならば隠せば良いが、ここまで匂いを纏わせていると異変に気付かないわけないだろう。
仕方ないか、と呟くとヒソカは数メートル上の窓に目がけ
ピタリと張り付いたことを確認すると、そのまま飛び上がり窓の縁に降り立つ。
まるで猫のような身のこなしだ。
あとは簡単で、トランプを念で強化し窓に突き立てる。
すると、窓は意図もたやすく小さな穴を作る。
カラン、と割れた破片が床に落ちる。
ヒソカは穴に手を通し、内鍵を開けるとホテル内へ侵入した。
「くく、簡単簡単…♤」
ヒソカはエレベーターまで悠々と足を運ばす。
仮宿としている部屋はもう数階上だ。
エレベーターの中で、ヒソカはため息を漏らす。
本当に、今日の出来事はなんというか＿＿＿予想していなかった。
幻影旅団。通称
団長である＿クロロ＝ルシルフル＿を筆頭にその盗賊団は構成される。
全員には、ナンバーが割り振られていてヒソカはその中でNo.４の座に籍を置いている。
仕事内容は、殺人や盗みから慈善活動までとかなり幅広い。
そんなわけで、本日もクロロの声により収集されたわけなのだが＿＿＿＿。
エレベーターが階に止まり降りる。
「やっぱり”アレ”はなぁ……」
ヒソカは眉間にシワを寄せながら呟く。
部屋の前まで来ると、ルームキーで開けた。
Aは寝ているだろうか。いや、今日ばかりは出来ることなら寝ていてほしい。
しかし、予想はヒソカの斜め上を行ったのであった。
「ただいま、っと……おや…♧」
電気もつけていない玄関前。
その暗闇の中、廊下の壁に背を預け小さく蹲る白い塊。
もとい、Aが居た。
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鼻毛太郎(プロフ) - rinochan810さん» ありがとうございます；；とっっても嬉しいお言葉…！読みながらドキドキして下されば、夢書きとして本望です…！これから2人の関係が徐々に変化していくので、楽しみにしていてくださると有難いです！ (2020年9月14日 23時) (
レス) id: 2a028e4c13 (このIDを非表示/違反報告)
rinochan810(プロフ) - あの、本当に素敵です…ドキドキさせられてます…。いつも楽しみにしています。これからも応援してます…！ (2020年9月14日 19時) (レス) id: 06f6601bca (このIDを非表示/違反報告)
鼻毛太郎(プロフ) - ミリさん» コメントありがとうございます！文章に関しては、普段文字量が詰め詰めで申し訳ない…と思いながら書いていたので、そう言って頂けると凄く嬉しいです；；今後も、更新が遅くなる日もございますが宜しくお願いいたします！！ (2020年8月20日 17時) (レス) id: 16ef441d86 (このIDを非表示/違反報告)
ミリ - はじめまして。リメイク前の作品も読ませていただきました!!どちらも面白かったですし、文章も読みやすかったです。絵もステキですね!!!これからも読ませていただきます!!! (2020年8月19日 14時) (レス) id: 19b3aa7f76 (このIDを非表示/違反報告)
鼻毛太郎(プロフ) - Aaaさん» リメイク前の作品まで読んで頂けるとは…！とっても嬉しいですありがとうございます！！今後も、ちまちま細々と更新していきますので是非最後までお付き合い頂けると有難いです…！ (2020年8月10日 21時) (レス) id: 2a028e4c13 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：鼻毛太郎
| 作成日時：2020年7月27日 0時
