312：190階越え ページ14
「2日で190階…♢本当はその日中に200階に上がってこれるくせに…突然、階を勝ち上がってきた辺り200階以下には用がないと見限ったかな♤」
やたらのんびり進んでるなぁとは思ってたけど。
出入口に背を預け、ヒソカはリングを眺める。
なんだかんだ言って、Aの試合はほぼ観戦しに来ているヒソカ。
Aに好意があるから見に来ているのは勿論だが、元よりヒソカはAの戦闘センスに相当惚れ込んでいる。
Aの戦う姿を見れる事なんてそう多くない。
なぜなら、彼女の本職は暗殺。戦う前に相手を殺すのが基本だ。
故に、彼女が真正面から戦うなんてことはかなり貴重なのである。
190階クラスとはいえ、Aの観戦チケットは早々に入手困難な試合となった。
想像以上に、彼女の人気は凄まじい。
正体不明のアヒルの噂は、天空闘技場内で今最もホットな話題だ。
「ご覧下さい、この賭け金額…！！」
実況が大腕を掲げ示すモニターには、Aと対戦相手の掛け金額が表示されていた。
A自体に賭けられた金額も高いが、相手への金額も中々に高い。
今回こそは、あの仮面をひっぺ返せるかもしれないという期待故の金額なのだろう。
「既に一部では熱烈なファンまでついているとか！彼女の素顔の噂は留まることを知りません！実は男、いや女、はたまた仙人、老婆…しかし、間違いなく言えるのはこのアヒル未だ負け無しで、なんと相手に取られたポイント数は0ポイント…！一体、このアヒル何者だーーー！！？？」
熱のある実況の声音、観客は声を一層大きくする。
既に会場の熱気はピークだ。
審判の高らかな開始の合図と共に、Aの相手は駆けた。
動かないA、距離はぐんっと縮まり相手の男はリングのライトを背に腕を引く。
190階まで進んだ相手だ。特段、弱い訳では無い。
しかし、相手があまりにも悪すぎた。
数秒も経たずして、Aはその場から動くこと無く最小限の動きで相手を迎え撃った。
「で、出ましたーー！！目にも止まらぬ早さ、じ、実況の私でさえも追えていませんんん！！」
ヒソカはその光景に、楽しげに顎を撫でた。
なんて美しい手際。
殺さず手際よく再起不能にする技。
Aは、ものの数秒で相手の四肢関節を全て外したのだ。
相手はダウン。暫くは立つこともままならないだろう。
沸き立つ歓声の中、Aは200階への進出を言い渡された。
ヒソカは、瞳に弧を描かせる。
「やっぱり、君は最高だ…♡」
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鼻毛太郎(プロフ) - アネモネさん» ありがとうございます！とっても嬉しい限りです…；；夢主好きになってくれるなんて、めちゃくちゃ嬉しい…律儀というか天邪鬼というか健気というか純粋というか、そんな夢主ですが今後も宜しくお願い致します…！！ (2021年7月25日 10時) (
レス) id: 642d1e8526 (このIDを非表示/違反報告)
アネモネ(プロフ) - 面白すぎて、一気にここまで読んでしまいました………。今まで読んできた夢主ちゃんの中でトップレベルで好きです…！！ヒソカとの絡みで素直になれないところとか本当に可愛すぎます……！！作者様のペースで、これからも更新頑張ってください！ (2021年7月24日 18時) (レス) id: 3b50ba95a6 (このIDを非表示/違反報告)
鼻毛太郎(プロフ) - ☆さん» コメントありがとうございます！とっても嬉しいお言葉頂けてモチベ上がります；；ヒソカもお姉さんもこれからまた関係が動いていったり、第三者が介入してきたり今後色んな事が起こりますが、是非今後も楽しんでくださるとありがたいです！お楽しみに！！ (2021年7月9日 22時) (レス) id: 16ef441d86 (このIDを非表示/違反報告)
☆(プロフ) - 続編おめでとうございます。物語の構成があまりにも面白くて、大好きな作品です。ヒソカの性格も私の思い描いている通りで、また、彼と絡む夢主ちゃんの強さや弱さがとても大好きです。これからも無理なさらずに頑張ってください！ (2021年7月9日 20時) (レス) id: 56780b611d (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：鼻毛太郎
| 作成日時：2021年7月9日 1時
