288：お喋り忍者 ページ40
「あ、帰ってきた」
廊下角を曲がり、姿を再び現したAとヒソカを見てゴンが声を上げる。
「おぉ、本当だって……アイツ、やけに疲れきってねーか？」
「心做しか、げっそりして見えるな…。ヒソカは不気味な程に機嫌が良さそうだが」
絶対に何かあったと察するには容易な程材料が揃っている。
Aは、3人の前まで来ると「やぁ、3人とも」と力無く片手をあげた。
「お姉さん、ヒソカとお話出来て良かったね！ほら、お姉さんが飛行船で言ってた話、ヒソカのこと＿＿＿＿、」
「ゴン君、その話はまた今度しよ！ね！」
「ゴン、その話あとで詳しく聞かせて貰えるかな♤」
「やめてぇッッッ！！！！」
ゴンの口を咄嗟に手で塞ぐA。
恐ろしい子。
君の純粋な心は大切にして欲しいが、その心を発揮するのは絶対にここじゃない。
機嫌良く笑みを浮かべるヒソカが見れない。
目を合わせれば、絶対に問いただされる。
ゴンは訳もわからず、とりあえず「う、うん？」と曖昧に返事をする。
「にしても、来てくれて助かったぜ。俺達、アンタに挨拶してそろそろ出ようと思ってたんだ」
「あぁ。それに私は、ヒソカに用があってね」
「ヒソカにィ！！？」
唐突なクラピカの発言に、レオリオは素っ頓狂な声を上げた。
Aとゴンも驚いたというか、意外だという目でクラピカを見る。
当のヒソカは、ゆるりと読めない笑みを浮かべ「へぇ、ボクに」と呟く。
あ、この顔分かってる顔だ。
Aは悟る。
「でも、用が住んでからで構わない。戻ってきたという事は、私達に用があって戻ってきたんだろ？」
クラピカがAへ話し手を振ると、「そうそう」と言いながらAはコートの懐を探る。
「これ。私の連絡＿＿＿＿、」
「おおっ！漸く見つけたぜ！」
Aの言葉を遮り、廊下を走ってくる姿。
Aは声の主に目を向けると、目を丸くした。
「ハンゾー君…！」
あれっきりの関係かとばかり思っていたAだが、ハンゾーはどうやら違ったようだ。
Aのもとまでやってくると、「挨拶も無しなんて水臭いじゃねーかよ！」と肩をバシリと一度叩いた。
「A、だろ？全く、やっとアンタの名前を呼んでもバラされなくて済むぜ」
ハンゾーはやれやれと安堵の息を吐く。
「知ってたの？」
ゴンが尋ねると、ハンゾーは「三次試験でな」と得意気に言う。
「俺はコイツに命助けられてんだ。失明しかけたけど、それでもコイツは合格もぎ取ってきたんだぜ？」
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鼻毛太郎(プロフ) - みこさん» コメントありがとうございます！新しい扉開けたようで、私としてはとても嬉しい限りです限りです😂現在進行形で長く続くシリーズではありますが、是非引き続きお楽しみください！！ (2022年6月1日 22時) (
レス) id: 642d1e8526 (このIDを非表示/違反報告)
みこ(プロフ) - 初めてコメントさせていただきます...！実は私ヒソカさん、可もなく不可もなくくらいだったのですが...この話を読み始めたらなにやら目覚めました...笑← 一気に読み進めてしまい、夢中になっております！！続編もウキウキしながら楽しみに読みます！！ (2022年6月1日 20時) (レス) @page50 id: e77f4d9956 (このIDを非表示/違反報告)
鼻毛太郎(プロフ) - ポテトさん» 毎回ポテトさんからコメント頂けて本当に有難いです；；私こそ、ポテトさんからのコメントを楽しみにしているんですよ…段々クロロとのシーンが刻々と迫ってきていますね…私自身も皆さんにお見せできる日を楽しみにしています！こたらこそ、以降も宜しくお願いします！ (2021年7月9日 1時) (レス) id: 642d1e8526 (このIDを非表示/違反報告)
ポテト(プロフ) - 続編おめでとうございます。本当に一話一話を読むのが、楽しいです。これから、お姉さんがクロロとどう関わっていくか楽しみです。ヒソカとの、いつもの会話が久しぶりに見れて、「やっぱりこれだよな」と思い、最高でした。これからのお話も楽しみにしています。 (2021年7月8日 22時) (レス) id: 1bfcbf4b39 (このIDを非表示/違反報告)
鼻毛太郎(プロフ) - ポテトさん» ああありがとうございます；；凄く達成感を感じますね…この展開、ネタ帳を見たら昨年の9月に決まってたみたいでビックリしました。温めていたものを皆さんに見せられてとても満足しています。神回まで言われて、本当に嬉しい限りです…；；；； (2021年6月29日 0時) (レス) id: 642d1e8526 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：鼻毛太郎
| 作成日時：2021年5月30日 0時
