268：ゾルディック兄弟 ページ20
＿＿＿＿。
私たちは双子であるが
昔から、一つだけ決定的に違うことがあった
それだけは、どれだけ議論を重ねても理解し合うことが出来なかった
＿＿＿＿。
これは…
Aは顎に手を添える。
面白い事になったな
キルアと対面するギタラクル。
ギタラクルの正体を知るAは、この時“面白い”と思えただけで終わっていた。
へぇ、凄い展開。その程度だった。
Aは、すっかり忘れていたのだ。
何故、イルミが試験を受けにやってきたのか。
何故、今なのか。
キルアが戦闘態勢を取ったと同時
「キル、」
キルアが息を呑む。
「気づかなかったようだね」
それはギタラクルから発された声音だった。
機械仕掛けでも、妙なノイズがかかった声音でもない。
正真正銘のギタラクルの声音。
ここで針抜くのか
Aは何気なく光景を眺めていた。
針を抜き、顔が陥没し、形を変え、髪が伸び。
現れたのは黒い瞳で髪の長い青年。
紛れもない、自身の双子の弟。
キルアは驚いた顔で「兄貴…」と呟く。
「兄貴…！？するってーと……」
「双子よ。私とはね」
レオリオの視線にAが答える。
レオリオは案の定驚き、Aとギタラクルもといイルミを見比べ「…あんま似てねーな」と呟いた。
「アイツは母親似、私は父親似なの。キルと私は似てるでしょ。同じ父親似だからよ」
「確かに。キルアが女性になったら、君みたいな顔をしているんだろうなと容易に想像がつく」
クラピカの言葉に、Aは「でしょ」と短く返した。
「母さんとミルキを刺したんだって？」
「…まぁね」
「母さん泣いてたよ。姉さんも、知ったらなんて言うかな」
イルミはちらりとAを見る。
明後日の方向に目をそらすA。
実はずっと前から知っているなんて言えない。
「そりゃそうだろうなぁ。息子にそんなひでぇことされりゃあそうなるわな」
「感激してた」
「ンな馬鹿な」
ずっこけるレオリオ。
Aが「レオリオ君凄い！芸人みたいね、本当にずっこける人私初めて見た！」と目を輝かせると「煩いわい」と声を返してきた。
「しかし、奇遇だね。キルがまさかハンターになりたいと思っていたなんて。あ、勘違いしないで。俺も姉さんも、全員が偶然ここで顔を合わせることになったんだ」
姉さんが居た時は本当にビックリしたんだよ。
イルミは言いながら、ヒソカを睨む。
ヒソカもAと同じように明後日の方向に目を逸らした。
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鼻毛太郎(プロフ) - みこさん» コメントありがとうございます！新しい扉開けたようで、私としてはとても嬉しい限りです限りです😂現在進行形で長く続くシリーズではありますが、是非引き続きお楽しみください！！ (2022年6月1日 22時) (
レス) id: 642d1e8526 (このIDを非表示/違反報告)
みこ(プロフ) - 初めてコメントさせていただきます...！実は私ヒソカさん、可もなく不可もなくくらいだったのですが...この話を読み始めたらなにやら目覚めました...笑← 一気に読み進めてしまい、夢中になっております！！続編もウキウキしながら楽しみに読みます！！ (2022年6月1日 20時) (レス) @page50 id: e77f4d9956 (このIDを非表示/違反報告)
鼻毛太郎(プロフ) - ポテトさん» 毎回ポテトさんからコメント頂けて本当に有難いです；；私こそ、ポテトさんからのコメントを楽しみにしているんですよ…段々クロロとのシーンが刻々と迫ってきていますね…私自身も皆さんにお見せできる日を楽しみにしています！こたらこそ、以降も宜しくお願いします！ (2021年7月9日 1時) (レス) id: 642d1e8526 (このIDを非表示/違反報告)
ポテト(プロフ) - 続編おめでとうございます。本当に一話一話を読むのが、楽しいです。これから、お姉さんがクロロとどう関わっていくか楽しみです。ヒソカとの、いつもの会話が久しぶりに見れて、「やっぱりこれだよな」と思い、最高でした。これからのお話も楽しみにしています。 (2021年7月8日 22時) (レス) id: 1bfcbf4b39 (このIDを非表示/違反報告)
鼻毛太郎(プロフ) - ポテトさん» ああありがとうございます；；凄く達成感を感じますね…この展開、ネタ帳を見たら昨年の9月に決まってたみたいでビックリしました。温めていたものを皆さんに見せられてとても満足しています。神回まで言われて、本当に嬉しい限りです…；；；； (2021年6月29日 0時) (レス) id: 642d1e8526 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：鼻毛太郎
| 作成日時：2021年5月30日 0時
