209：冷たい温室 ページ11
襟首がつまってて、それが少し暑いけど。
Aはベッドに倒れ込む。
腕を広げて仰向けになると、今までの疲労がシーツの波に溶けていくようだった。
ふと、広げた腕の先を見つめる。
いつものように能力の使い方を思い出し、Aは呼んだ。
「『エデン』」
けれど、そこに現れるのは習得したばかりの氷のみ。
やっぱり、エデンはそこに居ないんだ。
＿＿＿＿。
「Aッ！どうした、ここを開けろッ！A！！」
ゾルディック家、現当主のシルバ＝ゾルディックは温室の扉を叩いた。
シルバの後ろで、執事のゴトーが眉を顰め「一体中で何が…」と呟く。
温室はつい先程まで綺麗な建物の形を保っていた。
生まれてたった4年しか経たない息子と娘、双子が過ごすこの温室は、数週間前に改装工事を終えたばかりだ。
それなのに、何だこの有様は。
シルバは温室を見上げる。
錆だらけになった骨組み、建物には蔦や草木が巻き付き、まるで廃屋だ。
何故荒廃している？
取り乱したイルミに呼ばれ、自分達がここに来た時にはもう温室は酷い変貌を遂げていた。
遅れて祖父のゼノ、母親のキキョウと共にイルミがやってきた。
温室の有様を見た途端、イルミの瞳はゾッとした恐怖の色を浮かばせほぼ反射的に足を踏み出した。
「姉さん、」
「ダメ、イルミ…ッ貴方は側にいて…！」
キキョウがイルミの腕を掴み引き寄せる。
「中には？」
ゼノの言葉に、ゴトーが「執事が4人程」と短く答える。
勿論、その執事達からの応答はない。
該当するような念能力者も居ない。
「…イルミ、Aが何をしたか見たか？」
尋ねると、イルミは小さく顎を引いた。
「うん。…執事の一人に妊娠してる奴が居て、それで他の奴らが見てないうちに姉さんに頼んだんだ」
“お腹の子を今すぐ産ませて欲しいって”
「何…？」
シルバは片眉をあげ、すぐにゴトーに目を向けた。
しかし、ゴトーがその妊婦の執事を確認している様子はなく、彼は力なく首を振る。
「それで、姉さんは俺に秘密だよって言って執事のお腹に触った途端赤ん坊が産まれて、」
「待て、待てイルミ。少し待て。お前は一体何の話をしているんだ…？Aが……赤ん坊を産ませた…？」
頭の処理が追いついていないのは俺だけか？
シルバはこめかみを抑える。
ゴトーが確認していなかったということは、妊婦はまだ身篭って間もない。
しかし、そこからだ。
妊婦がAに頼んだのは何故だ？
Aは…何をした？
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鼻毛太郎(プロフ) - ポテトさん» し、した…！！！って感じですよね…！絶対無茶苦茶な会話してますよ…おわーーテスト頑張ってください；；テスト明けいっぱい楽しめるよう、沢山お話作っておくので…！いつも応援されている身なので、今回ばかりは私が応援を！頑張って！！ (2021年5月28日 19時) (
レス) id: 642d1e8526 (このIDを非表示/違反報告)
ポテト - きゃーーーー(/ω＼)ｷｬｰ〜ついに、ついに、キッッッッッッッッスですか。確かに、早く旅団との絡みもみたい(*´-`)クロロと4人での会話なんて、めちゃくちゃテンション上がりますo(*≧∀≦)ﾉただ、テスト期間なのでこれからコメントするのが、少なくなりそうです(..) (2021年5月28日 16時) (レス) id: 6f62e33b14 (このIDを非表示/違反報告)
鼻毛太郎(プロフ) - ポテトさん» そうなんですよね…！意外と真面目な戦闘シーンって無くて、今後もちょくちょく出てきます…！たまには2人とも動ける人なんだから、目一杯動いてもらいたくて！ (2021年5月26日 23時) (レス) id: 642d1e8526 (このIDを非表示/違反報告)
ポテト - ヤバイ、かっこいいぃぃぃぃ＼(^-^)／ヒソカとの真面目な戦闘シーンって、今までなかったからすごく興奮しました(*´-`)『その時…』って何があったのぉぉぉ (2021年5月26日 19時) (レス) id: 6f62e33b14 (このIDを非表示/違反報告)
鼻毛太郎(プロフ) - ポテトさん» 絶対2人に「それは無理がある」って言われるけど、「は？」って言って黙らすんだろうなと書きながら思いましたね笑数話殺伐とした内容が始まりますが、殺人鬼と暗殺者の真骨頂だと思うのでお楽しみに…！！！ (2021年5月24日 22時) (レス) id: 642d1e8526 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：鼻毛太郎
| 作成日時：2021年4月14日 1時
