106.side降谷 ページ28
沖矢昴は、俺に忠告を残して去っていった。
その忠告を聞いた俺は、思わず唇を噛む。
「僕が、貰いますよ?か。...俺のだって言えたらどんなにいいか。」
そう呟きながらベッドから出て、Aのベッドサイドへ腰掛ける。
そのままAの手を取り恋人繋ぎをするように手を絡めた。
「なぁ、Aはあれからどう暮らしていた?俺は、何をしていても、Aが頭に浮かんでた。Aは...?Aは、俺のこと、まだ好きでいてくれているのか?」
「3つ子は...あの子達は、降谷零の子供だよな...??」
眠っているAから返事が返ってくることは無い。それを残念に思う自分と少し安心する自分がいて、思わず苦笑した。
「Aが眠っている時にしか言えないなんて、な。」
我ながら狡いことをしていると思いつつAの手を握りながら目をつぶり、思っていること全てをAに打ち明けた。
「俺が、降谷零に戻れたら…その時は俺と結婚してくれませんか?...それまで、待っていて欲しい。そして、いつかあの子達に...父親と名乗りたい。たった1人で、それでもあの子達を産んでくれて...育ててくれて。ありがとう。」
握っていたAの手に額を持っていけば、そこをコツン、と軽くノックされた。
ハッとして目を開けAを見ると、そこには涙を流しながら柔らかく笑っているAがいた。
「.....。.........。」
声が出ないのか、口パクで言葉を伝えてきたAは、そのまま目をつぶりまたすぐに眠ってしまった。
その寝顔がこころなしか幸せそうで。
俺はしばらくA手を握りしめていた。
2936人がお気に入り
この作品を見ている人にオススメ
「名探偵コナン」関連の作品
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
ぬこぬこ(プロフ) - イケメンが過ぎるぅ(´;ω;`) (2019年3月17日 23時) (レス) id: a359276646 (このIDを非表示/違反報告)
空良(プロフ) - アーケインさん» 私も書いていてうわぁ...と思っていました。笑きっと降谷さんは殺したいくらい怒っていたと思います!!なんとか堪えた感じですね。はい。笑 (2018年6月14日 22時) (レス) id: f2ba36fa24 (このIDを非表示/違反報告)
空良(プロフ) - ちりさん» ありがとうございます!!!夜兎様には感謝してもしたりないくらいです!!!新章も頑張ります!!なかなか話が進まなくて...頑張ります笑 (2018年6月14日 22時) (レス) id: f2ba36fa24 (このIDを非表示/違反報告)
アーケイン(プロフ) - ストーカー気持ち悪っ。降谷さんに勝てる訳ないのに。降谷さん、ストーカーを殺せば良かったのでは (2018年6月14日 0時) (レス) id: d5979c26bb (このIDを非表示/違反報告)
ちり(プロフ) - イラスト見ました!ものすごくイメージがしやすくなりそして可愛いくて夜兎さんありがとうございますですね!!そして新章おめでとうございます!!わくわくドキドキな展開お待ちしております!笑(*^o^*) (2018年6月5日 23時) (レス) id: a253956171 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:空良 | 作成日時:2018年5月24日 19時