28.side昴 ページ30
病院についても一向に起きる素振りを見せないAさんに、仕方なくまた横抱きで病院内へと入っていく。
病院に入った所で薄らと目を開けたAさんは、また熱があがっているのか言葉を発さずにボーッとしている。
受付でもう一度熱を測るよう言われ、Aさんにそう話しかけると少し頷き大人しく体温計を受け取って熱を測り始めた。
40.3度。
体温の高さに少し危ないと感じたのか、看護師にベッドへと連れていくよう言われた。抱き上げてベッドへ運ぶと、点滴を施されるAさん。その後、医者がやって来て診察をすると、症状的には普通の風邪らしいのでこの点滴が終わったら薬を受け取って帰っていいとのこと。
取り敢えずただの風邪だった事に安堵し、先に薬を受け取りに行こうと席をたった。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
30分ほど経って点滴も終わっただろうとベッドのある部屋へ向かえば、そこにはすやすやと眠っているAさんがいた。点滴をして落ち着いたのか、上がっていた息も今は平常通りの呼吸を繰り返している。
「あ、彼氏さんですか?点滴終わりましたよ。」
看護師にそう話しかけられ傍から見ればそうなるのか、と少し苦笑した。
「いえ、僕は彼女の旦那の友人と言ったところでしょうか。今、Aさんの旦那は少し遠くで仕事しているので。」
まあ、彼は俺を友人などと思ってはいないがな。
「あ、そうなんですね!ではお大事にしてください。」
そんな会話をしてお世話になりましたと病院を後にする。もちろん、寝たままのAさんを抱き上げて。
取り敢えず看病の為にも工藤邸に連れていくことに決めた僕は、起こさないよう慎重に愛車のスバルのもとへと歩いた。
2834人がお気に入り
この作品を見ている人にオススメ
「名探偵コナン」関連の作品
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
まみこ(プロフ) - 244万……!すごいヒット数ですね!とても素敵なお話、一気読みしちゃいました笑笑 (2022年12月21日 23時) (レス) id: 9d3f4398ec (このIDを非表示/違反報告)
空良(プロフ) - アオさん» 直しました!!ありがとうございます!! (2018年5月24日 21時) (レス) id: f2ba36fa24 (このIDを非表示/違反報告)
アオ - セコムになる話。で昴さんが「すーにい」と呼ばれていましたが、3つ子は昴さんを「すーくん」と呼んでいませんでしたか? (2018年5月24日 18時) (レス) id: c480416726 (このIDを非表示/違反報告)
空良(プロフ) - アオさん» 直しました!いつもありがとうごさいます!!! (2018年5月23日 19時) (レス) id: f2ba36fa24 (このIDを非表示/違反報告)
アオ - あと、「みつご」は、「三つ子」の方が良いと思います。 (2018年5月23日 19時) (レス) id: ecb7d31a94 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:空良 | 作成日時:2018年5月7日 17時