彼が消えて早5年。今私は...【番外編】

試合開始のゴングからの ページ26

「ね、言ったでしょ？？知ってる人だって！！」








そう言って満足そうに笑う園ちゃんと、私の目の前で3つ子に囲まれながら微笑んでいる今回のお見合い相手(笑)な昴さん、もう既に死んだ顔をしているであろう私というメンバーが座るボックス席は、なんとも言えない空気が漂っていた。









「園子さんが話しているのを聞きまして、思わず立候補してしまいました。...迷惑、でしたか？？」









そう言って眉を下げた昴さんに、いえいえ！！と慌てて首を振る。








「迷惑とかではないんですけど...。でも、昴さんはまだ結婚願望とか無さそうだなぁ。と思って。それに、今更お見合いって言うのもなんか変な感じしません？？」









素直に思ったことを告げれば、ふっと笑った昴さんが口を開いた。









「いえ、これでも結婚願望あるんですよ？まあ、でもお見合いというのは確かに今更感がありますから今日は久しぶりに会えた時間を楽しみましょうか。」









そう提案してくれた昴さんに、心の底から感謝して笑顔で頷くと、扉を開く音と共に、バキッというものの壊れる音がした。









...あれ？聞いたことあるぞ、この音。









「Aさん、園子さん、いらっしゃいませ。...そちらの男は帰ってくださって結構ですよ？」









やはりというかなんというか。そこには満面の笑みという名の凶悪犯のような表情を貼り付けた安室さんが立っていた。









やっぱりゴリラ属性か...。








「...！！！もしかして、安室さんも...！？！？」









何を思ったか唐突に園ちゃんがそう発言した。何のことかさっぱり分からず首を傾げると、安室さんは今度は神様もビックリなエンジェルスマイルを浮かべて頷いた。








「やっぱり！！そうなのね！！！じゃあじゃあじゃあ！！沖矢さんと2人で対決なんかしたらどうかしら！！」









「望むところです。」








「まあ、いいですよ。」









...え、私の意見聞かないの？？ねぇ。始めないで！？？！？！そこ！！3つ子楽しがらない！！！ねぇ！！









どうしてこうなった！！！！

結論を言うと→←しかも相手があの人で

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