512:埒開かぬ論争 ページ16
何かおかしいことがありますか。
そう言わんばかりの顔で述べたイルミに、Aは渋い顔をして指した指を引っ込める。
「私の質問が悪うございましたね」
わざとらしく言ったあと、これならどうだとAは自身の胸を叩いた。
「いい?私24歳なの。分かる?貴方と同じ、24歳」
「分かるよ、双子だからね」
「分かってんならいいわよ。.....じゃなくて!!24歳が自分の意思で好きな男も決められないなんて可笑しいでしょ!」
「だって、姉さん男運最悪だろ?これに関しては、ヒソカも分かるよね?」
「...それボクに振る??まぁ、今までのAの恋人って話聞く限りでは変な奴多かったけど、ボクはいい男じゃない?」
「俺は姉さんを心配してるんだよ。姉さんが泣かないようにさ」
「あれ?イルミ、無視??」
まるで母親よりも母親だ。
そう言わんばかりに詰めるイルミに、Aは徐々に言い返す言葉を失う。
確かに、今までの男を思い出せば男運が良かったとは呼べないし、隣の男で全て帳消しになるぐらいいい男かと言われればどう考えても違う。
なんなら、歴代の男の中でもぶっちぎりのクセの強さだ。
いや分かってんのよ。
連れてきた男がこれなら、私でも別れろと言うもの。
それも、その男がどんな男なのかを理解してればしてるほど別れろって言うわ。
でも、そんな言葉をこの私が「うるせぇ」と言えるぐらい仕方がないのだ。
しょうがないだろ。こんな男だが、私のことを私以上に分かっていて、私以上に私のことを好きで居てくれる。
そんな相手世界中探してもこの男しかいいないのだから。
「姉さん、考え直すべきだよ」
「無理」
「じゃあ百歩譲ってヒソカ以外にして」
「無理」
「相変わらず頑固だなぁ姉さんは。意地張ってるんでしょ」
「違う」
「困ったなぁ、ヒソカに金を詰んで黙らせたところで、お前金如きで動かないでしょ?」
「生憎、稼ごうと思えば稼げるし、Aは金を詰めば買えるような子じゃないだろ?ならば、逆も然り。君は、お姉さんが金レベルの価値だと言いたいのかな♡」
にこり、とヒソカが笑みを浮かべ言うと、イルミは罰が悪そうに嫌な顔を見せた。
お前本当に性格悪いよね、と。
イルミはため息をつく。
「正直に言うけど、姉さん。『エデン』が居なくなって、精神的に不安定になってたからヒソカにそういう情が湧いたんじゃないの?」
ほら、なんだっけ。
イルミは頬杖をつき、考えるように長い指で頬をトントンと叩く。
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鼻毛太郎(プロフ) - ドリアンさん» コメントありがとうございます😭🤍出会えたことにとっても感謝です;;話数の問題で、次章へとこれから続きますが、是非これから先も楽しんで頂けるよう励んで参ります!!お付き合い頂ければ有難いです…🤍 (2023年4月15日 20時) (レス) id: 642d1e8526 (このIDを非表示/違反報告)
ドリアン(プロフ) - 初コメ失礼します!面白すぎて全話読みました!応援してます (2023年4月14日 19時) (レス) id: f43b62c151 (このIDを非表示/違反報告)
鼻毛太郎(プロフ) - ろーるぱんさん» 送らせて頂きました🙇♀️ (2023年4月8日 17時) (レス) id: 642d1e8526 (このIDを非表示/違反報告)
ろーるぱん(プロフ) - はい!。あのそちらがボード作ってくれると嬉しいです。そのオリキャラ紹介会話とかしてみたくって。お願いします!。(💦) (2023年4月8日 16時) (レス) id: f00e1d6c6c (このIDを非表示/違反報告)
鼻毛太郎(プロフ) - ろーるぱんさん» コメントありがとうございます!!🙌めちゃくちゃ嬉しいですー!🥺ぜひぜひ、私で宜しければボード送ってくだされば反応返します…! (2023年4月8日 16時) (レス) id: 642d1e8526 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:鼻毛太郎 | 作成日時:2022年11月11日 16時