038：ギャルと探り探り ページ38
五条の心境を確信してか無意識か、Aは艶っぽい猫のような笑みを浮かべ続ける。
｢悟はさぁ、お見合いとかあんの？｣
｢…話は来る。全部蹴ってるけど。｣
動揺して赤くなるとか。童貞か。
なんて自分に突っ込みながら、五条は言葉を返すとAは目を丸くした。
｢え！？蹴る意味。｣
何処に入れていたのか、煙草の箱と携帯を机の上に出しながらAが意味わかんないという顔をした時。
しめた、今だ。
｢うん、好きな子居るから｣
ごんッ、机に携帯を落とすA。
ぴた、と固まる姿に五条は意外な反応だなと思いつつ、にやと笑って見せて｢って言ったらどうする？｣と続けてみせた。
｢ハッタリかよ！！なぁんだ、つまんねーの。本当に出来たら教えてね。挨拶ぐらいはしたいじゃん？可愛い後輩が好きな女の子でしょ？見たくね？｣
Aの言葉を聞きながら、五条は｢そういうもんか？｣と言葉を返した。
蹴っているのは本当だ。
だって、先輩が好きだし。
僕が誰かのものになったら、先輩泣いちゃうかもでしょ？と思っていたが、調子が狂うな。
｢悟はさぁ、結婚しようと思ったらすぐだと思うんだけどなぁ。私の方が良いけど、顔面整ってるじゃん？身長ある方が女の子好きだし、強いし……強いは一般人相手だったら関係ないか。｣
これでしょ、あれでしょ、とAは指折り数える。
｢呪術師もこのレベルまで来ると収入いいし、お家もいいじゃん？…悟みたいなの、いいと思うんだけどなぁ。ま、性格は慣れが必要だけど｣
歯を見せ笑うA。
誰のおかげで10年以上独り身だと思ってんだこの人。
高専の時代から、この僕が好きになった相手。
先輩に彼氏が出来ても、絶対僕の方が好きだったね。
｢“俺”は、｣
突然、口から零れた。
｢俺は、先輩みたいな子がいい。｣
みたいな子。
いや、先輩がいい。
Aがいい。
青い瞳と、緑色の瞳が絡まった。
Aの赤い唇が開きかけた＿＿＿＿。
｢失礼致します｣
突然開かれた襖から入ってきたのは、女中の一人。
二人の妙な空気を察してか、女中は二人の顔を見ると｢お取り込み中…でしたか？｣と尋ねた。
｢あっ、いやいや、暇！超暇！世間話してた！｣
すぐに取り繕うA。
確かにお取り込み中だったが、人が来た方が状況的に良かったかもしれない…なんて五条は思ってしまう。
女中は言葉を聞くと柔らかく笑い、二人に茶を差し出した。
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鼻毛太郎(プロフ) - 麗華さん» コメントありがとうございます！🙌うん億年前に書いたイラスト、そういえばあったなとコメントで思い出しました笑刺さったようでとても嬉しいです🥺まだまだ長く続くシリーズ、ぜひお楽しみ頂けたら幸いです！ (8月17日 12時) (
レス) @page49 id: 642d1e8526 (このIDを非表示/違反報告)
麗華(プロフ) - 夢主ちゃんの過去編からみてイラストを見ましたがめちゃどタイプです………これからも応援してます〜！ (8月17日 9時) (レス) @page49 id: bc106b5b68 (このIDを非表示/違反報告)
鼻毛太郎(プロフ) - 美咲さん» コメントありがとうございます…！凄く有難いお言葉頂けて感激です😭😭長く続くシリーズ作品ではありますが、ぜひ今後もお付き合い頂けると嬉しいです…！！🌸🌸 (2022年1月2日 1時) (レス) id: 642d1e8526 (このIDを非表示/違反報告)
美咲(プロフ) - 話の構成がしっかりしててそれぞれの物語があってこんなに面白くて読みやすくて引き込まれる作品は初めてです…！！素敵な作品をありがとうございます最高です！体調にはどうかお気をつけて！！ (2022年1月2日 0時) (レス) @page49 id: f6fdf86c66 (このIDを非表示/違反報告)
鼻毛太郎(プロフ) - yuuna1202さん» ありがとうございますーー！！；；今後もギャル先輩と後輩悟くんの二人を是非見届けてあげてください…！ (2020年12月9日 20時) (レス) id: 2a028e4c13 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：鼻毛太郎
| 作成日時：2020年11月18日 23時
