【呪術廻戦】ギャルと呪術-1-

002：ギャルと引力 ページ2

｢やぁ、1年坊主共〜！お姉さんに随分な悪さを仕掛けようとしてくれたじゃないか〜｣

見た目に似つかない喋りをちょっとする人で、カラッとした笑いと笑顔を浮かべる。

その人に反して、その時の僕達は顔を引き攣らせている。そりゃびっくりしたよ、まだまだ最強からは遠かった僕とはいえさぁ、六眼と無下限のハイブリッドだぜ？術式の発動が見えないはずないじゃん。
でも、見えなかったんだよね。

見えたか？
いや、見えなかった。
と、その時傑と目を合わせた。

｢えぇ…なんかこう、『えー！俺たち浮いてるー！！』みたいなリアクション無いわけ？流石の私でも萎え＿＿＿＿｣

その人があからさまに肩を落として見せた時、地面に細い影が映る。
その影はどんどん太くなっていき、三人は一体なんだと見上げた。

空から降ってくるは、先ほどまで謎の植物に浴びせていたホース。
しかも、水は放出しっぱなし。

「やば……、ホースに術式かけんの忘れてた……」

呟いたと同時、ホースの水を頭から被る。
ちなみに僕達はかからず、その人だけが全て被ってたんだけど…
いやぁ、ラッキースケベもいいところでさ。
思春期小僧二人はもう、”それ”に釘付けよ。
僕の六眼なんかフル稼働ですし。


濡れる白シャツに透けるは下着。


「…水色ブラ」

「いい乳。合格。」

あ、ヤベ、声に出てました？なんて顔をしたときにはもう遅く。

「…へぇ、今年の一年坊主共は度胸あんじゃん。」


その後、僕達は真夏の炎天下だというのに、麻縄で縛られ木に吊るされることになった。
通りがかった硝子に「何してんの？」と言われ、僕達は爽やかな顔して「男の勲章」って答えたっけ。





その人は、夜が明けるのが惜しいほどの、悪さばかりを教えてくれた。
これが、『可借夜(あたらよ) A』との出会いの話。









可借夜
読み：あたらよ
意味：明けるのが惜しい程、美しい夜のこと

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