684：出るとこ出る ページ38
これが、クルタ族の。
Aは唇の裏で無意識に呟く。
「A？」
はっとし現実に引き戻される。
声の方を見ると、マチが不思議そうな顔をしてAを見ていた。
そして、目の前のコルトピも。
その視線に、Aは一瞬ぽかんとした後自分の姿に気づいて「あ…っ」と短く声を上げた。
無意識に緋の目の前にしゃがみこみ、瓶に触れようと手を伸ばしている自分。
Aはすぐさま立ち上がって、「いやっ、あのっ」と口早に述べる。
「そのっ、初めて見たから…！」
今の自分は上手く誤魔化せているだろうか。不安だ。
マチとコルトピは、なんて事ないように納得してくれたが、他は分からない。
もう静かにしてよう。
Aは思って、そそくさとヒソカの横に戻ってちんまり座り込む。
「ヒソカ君、私が余計なことしないよう
「…もしかしてボク期待していいタイミングかな？？」
「…………今のは貴方に隙を見せた私が悪い。うん。ちょっと期待に胸膨らませてますみたいな顔しないで」
なにその、体育館裏で告白を待つ乙女の顔。ぶん殴られたいのか？
それって、緊縛プレイですよね。という言葉が顔に書かれたヒソカに青筋を浮かばせるA。
すると、ふと目の前にクロロがやってきたのだ。
二人して教師でも見上げるように佇むクロロを見上げる。
「ヒソカ。お前は大人しくしてろ」
「はぁい♡」
問題児二人、ただし最強。なんていうどこぞのフレーズが似合いそうな二人組に、やはり認めれないマチはムカつきそうになったのを何とか抑える。
「A」
「はい？」
Aの名も呼び慣れたもので、クロロは「頼みがあるんだが」と言葉を切り出した。
「占いでわかっている通り、俺達は好き勝手に動けない。…もしもの時は頼んだ」
真っ黒なクロロの瞳がAを真っ直ぐと見下ろす。
Aは、一拍置いて「了解」と返した。
あぁ、もう分かった。
微かな微笑みを口元に浮かべたまま、Aは脳裏でやけくそに吐き捨てる。
やり辛いったらありゃしない。
貴方がそんなにもバカ正直に私を信用するなら、私も出るとこ出てやるわよ。
クロロが目の前から去るのを見計らって、Aが小さくヒソカの名を呼んだ。
「貴方の依頼、絶対達成させるから」
「おや、やる気だねぇ♤」
「違う、ムカついたの」
＿＿＿＿あなたは死なないわ。私が守るもの
今になって、それが呪いのように絡みつく。
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鼻毛太郎(プロフ) - めもめもさん» コメントありがとうございます！😭ここからはしっかりゾル家姉にも働いてもらって……と考えています！ぜひ、活躍お見逃し無く楽しんで頂ければ幸いです！🤍 (3月31日 10時) (
レス) id: 642d1e8526 (このIDを非表示/違反報告)
めもめも - つづき気になりすぎてやばいです笑早く読みたいです✨ (3月31日 0時) (レス) @page38 id: 4f69df3854 (このIDを非表示/違反報告)
鼻毛太郎(プロフ) - あめみやさん» 嬉しいお言葉ありがとうございます！！😭🙌原作があるところまでとはなりますが、長々と続けていきますので是非以降もお楽しみください🤍 (3月21日 16時) (レス) id: 642d1e8526 (このIDを非表示/違反報告)
あめみや - 今までで読んできた中で一番良い作品でした！これからも更新楽しみにしてます！ (3月21日 15時) (レス) @page36 id: ca00368d0e (このIDを非表示/違反報告)
鼻毛太郎(プロフ) - マニ。さん» コメントありがとうございます。返信させて頂きましたので、そちらご参照頂けますと大変助かります。 (2月18日 16時) (レス) id: 642d1e8526 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：鼻毛太郎
| 作成日時：2024年1月23日 17時
