683：緋 ページ37
私あの時頑張ったなぁ…。
誓うと同時に、あの時の奮闘っぷりが走馬灯のように駆け巡る。
悲しいかな。
まだ仕事は継続中だし、ほぼ確実に今からの仕事の方が骨が折れる思いをすることになるだろう。
あんまり考えないようにしよう。Aは、その瞬間頭に浮かび上がったことを全て蓋の中に押し込んだ。
「ふぅん…。そんなに凄い子なんだ。でもなんでヨークシンに来たんだろう。危ないことの方がいっぱいあると思うけど」
「そりゃあ、オークションでしょう」
シズクの呟きに、パクノダが返す。
「何か欲しいものでもあるか」
特段興味も無さそうに、なんて事ない調子で呟いたフェイタンに、Aが「そりゃだって、彼女＿＿＿＿、」と言いかけて言葉を途切れさせた。
ハッと目を見開くA。
そしてまた、それはクロロも一緒であった。
二人は口裏を合わせるでもなく顔を見合わせ「それだ！！！」と声を重ねる。
他の皆は、なんだなんだと疑問符を浮かべるなか、Aとクロロだけが、点と点が突然線で繋がった状態に興奮を隠せぬと前のめりに会話する。
「あれだけ調べていたのにどうして気付かなかったんだ俺たち…！」
「そうよ、本当に…！その話で会話まだしてたというのに、」
Aは言ったあと、その後クロロが辿り着くであろう結果にいち早く脳内で辿り着いてしまい「あぁやばい…」と表情を濁した。
しかし、既に気づいてしまったクロロは止まらない。
「娘がヨークシンに来た理由はオークションが目的なのは確かだ。占いばかりに気を取られてしまいがちだが、彼女は人体収集家という側面も持ち合わせる」
「…緋の目か！」
今回のオークション、唯一の人体パーツ。
気づいたシャルナークは声を上げた。
そうと分かれば、話は早い。
クロロは盤上のコマを進めるよう言葉を連ねた。
「『鎖野郎』がこの街に来たのも、ノストラードファミリーに居るのも、全ては偶然じゃない。俺達への復讐と緋の目奪還が目的だ。シャル、競売品の中に緋の目は？」
「ごめん、わかんない。けど、コルトピがコピーしてるはずだから」
シャルナークがコルトピへ目を向けると、彼は「あったよ」と返してすぐに自身の念を発動する。
「はいよ」
これだろ。と容量よく、既に盗品の箱を開け現品を探していたフィンクスはコルトピの前に緋の目を置いた。
二つのアンプルを思わせる瓶に、赤い瞳はぷかりと浮いていた。それが元は人の物であったと思えないほど、赤く。赤く。
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鼻毛太郎(プロフ) - めもめもさん» コメントありがとうございます！😭ここからはしっかりゾル家姉にも働いてもらって……と考えています！ぜひ、活躍お見逃し無く楽しんで頂ければ幸いです！🤍 (3月31日 10時) (
レス) id: 642d1e8526 (このIDを非表示/違反報告)
めもめも - つづき気になりすぎてやばいです笑早く読みたいです✨ (3月31日 0時) (レス) @page38 id: 4f69df3854 (このIDを非表示/違反報告)
鼻毛太郎(プロフ) - あめみやさん» 嬉しいお言葉ありがとうございます！！😭🙌原作があるところまでとはなりますが、長々と続けていきますので是非以降もお楽しみください🤍 (3月21日 16時) (レス) id: 642d1e8526 (このIDを非表示/違反報告)
あめみや - 今までで読んできた中で一番良い作品でした！これからも更新楽しみにしてます！ (3月21日 15時) (レス) @page36 id: ca00368d0e (このIDを非表示/違反報告)
鼻毛太郎(プロフ) - マニ。さん» コメントありがとうございます。返信させて頂きましたので、そちらご参照頂けますと大変助かります。 (2月18日 16時) (レス) id: 642d1e8526 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：鼻毛太郎
| 作成日時：2024年1月23日 17時
