681:奔走 ページ35
「へぇ、その子達が来たんだぁ。不思議な縁ってあるものねぇ…ヒソカ君のお眼鏡にも、適ったかしら…?」
ハンカチ、貸してくれる?
そう言って、片手を差し出したAの瞳が、バキバキに血走っている。
何、その話。貴方、何もしてないでしょうね。
言わずとも、Aの瞳が言っている。
ヒソカはハンカチを差し出してやりながら返す。
「いい子そうだったよぉ…♤」
君の弟の頸動脈にトランプ突きつけました。とは言えない。
Aは、ハンカチで口の端を拭くと、ニコリと笑って「それはよかった」とハンカチを返してきたのだが、大概怖いもののないヒソカでもこの時ばかりは変な汗をかいたと後に語る。
Aのやり取りの裏で、どうしても旅団の加入を推薦したいノブナガは先走るようにクロロへと、その二人の子供達のことを話していた。
「なるほど。確かに面白そうな奴ではある」
「でも、話を聞く限り入らなさそうよ?」
途中聞きだけど。
『エデン』で舌を完治させたAが口を挟む。
内心、入るな入るな入るなと念じていたいたのは言うまでもない。
「それは俺が説得するさ。あ、団長がそいつらの入団を許可してくれりゃ、Aの入団を呑んでもいい」
「何…」
「クロロ!?私本人は良いって言ってないけど!?」
その取引に乗るのはやめろとクロロの体を揺するAだが、クロロ本人は物ともせず取引を真面目に検討している。
くそ、この野郎。Aは、歯噛みして、なんとかクロロの意識を逸らさせようと「あ、そうそう!」と普段より大きな声で話題を切り替えてみせる。
「それで、マチ。気になることって言ってたわよね…!」
「あ、あぁうん。いや、大したことじゃないんだけど…なんとなく」
「いや、マチの勘って結構当たる確率高いし!」
私知ってるよ!と、親指を立てるAに、マチが「アンタ、テンション高くない?」と言ってきたがAは素知らぬ顔を決め込んだ。
「勘か。俺も、マチの勘は結構頼りにしてるんだ」
「二人とも、そんな頼られても私は困るんだけどね」
親友と上司。いや、上司というのもなんだか違うが。
マチは微妙そうに顔を歪めた。
「コルトピ、用心のためにアジトのダミーを十は増やしたい。できるか?」
クロロの言葉に、コルトピは掌を見せて返した。
「五十は平気」
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鼻毛太郎(プロフ) - めもめもさん» コメントありがとうございます!😭ここからはしっかりゾル家姉にも働いてもらって……と考えています!ぜひ、活躍お見逃し無く楽しんで頂ければ幸いです!🤍 (3月31日 10時) (レス) id: 642d1e8526 (このIDを非表示/違反報告)
めもめも - つづき気になりすぎてやばいです笑早く読みたいです✨ (3月31日 0時) (レス) @page38 id: 4f69df3854 (このIDを非表示/違反報告)
鼻毛太郎(プロフ) - あめみやさん» 嬉しいお言葉ありがとうございます!!😭🙌原作があるところまでとはなりますが、長々と続けていきますので是非以降もお楽しみください🤍 (3月21日 16時) (レス) id: 642d1e8526 (このIDを非表示/違反報告)
あめみや - 今までで読んできた中で一番良い作品でした!これからも更新楽しみにしてます! (3月21日 15時) (レス) @page36 id: ca00368d0e (このIDを非表示/違反報告)
鼻毛太郎(プロフ) - マニ。さん» コメントありがとうございます。返信させて頂きましたので、そちらご参照頂けますと大変助かります。 (2月18日 16時) (レス) id: 642d1e8526 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:鼻毛太郎 | 作成日時:2024年1月23日 17時