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677:ヒソカのシナリオ ページ31

「だよねぇ」

シャルナークは眉を下げる。

旅団は勿論、とてつもない修羅場を潜り抜けていることは間違いない。
しかし、それを職業とするAは経験と知識が彼らよりも頭一つ抜けている。
だからこそ、彼女の言葉の説得力は凄まじい。

Aが同じくして危ない橋を渡ってくれているという事実に、ヒソカは更に高揚感と緊張感を昂らせる。
ボロを出せば、この場でAも自分も、目の前の全員と殺し合いをせねばならないというのに。


あぁ、もう、本当に。
いつの間にか染まっちゃって…♡


ヒソカの占いは、彼が作り出した創作。
薄っぺらな嘘(ドッキリテクスチャー)』の存在を知るのは、Aを覗き、この場ではマチただ一人。
しかし、彼女とてその全容を知る訳では無い。

ヒソカが占いを改竄するその一瞬。
Aは、彼の手癖の悪さに気づき、そして呆れを通り越して尊敬の感情まで抱いた。


共謀。


全ては、ヨークシンに彼らを留まらせ、クロロと戦うため。


なるほど、そうまでして。
Aはヒソカの作戦に加担してやる事にしたのだ。
まだ依頼を終えていない。当然だ。



「ボクはここに残るよ♡」

ヒソカが言う。

「死ぬ迄にまだやりたいことがあるんでね。仮宿は離れない♢ 君は?」

横のAに目を向けて、ヒソカはわざとらしく訊ねる。Aは、白々しい顔で言った。

「離れる理由もないしね。それに、占いの内容が一人だけ逸脱してる私の行動が、本来ここではどう予測されているか分からない。私が好きに動いただけで、ここの皆が気づけば半分なんて…冗談じゃないわ」

Aは、瓦礫の上に腰掛け悠々と足を組んでみせた。
青く、元より鋭い視線が旅団の面々を見回す。

「ここに残る」

Aの言葉を聞き、旅団の面々は顔を見合せた。
クロロは暫し考えるよう空を見つめたあと、仲間の方へ顔を向かせる。

「ウボォー、ヒソカ、シズク、パクノダ、シャルナーク…。半分まであと一人か。…他に死の予言が出た者は?」

「いないと思う」

「ってことは、俺かフェイタンかコルトピ、だな」

フィンクスが確認するよう辺りを見回して、シャルナークは合ってるよと頷いた。

「俺たちデータ不足だからな。それと、占いが正常に出なかったのはAもだ。確かに、Aも言う通り動向が分かっていない」

動かない方がいいのは確かだろう。
フィンクスは言ったあと、ふと思い出したように「ところで壊郷病ってなんだ?」と訊ねた。

678:一筋→←676:ナイスサポート



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鼻毛太郎(プロフ) - めもめもさん» コメントありがとうございます!😭ここからはしっかりゾル家姉にも働いてもらって……と考えています!ぜひ、活躍お見逃し無く楽しんで頂ければ幸いです!🤍 (3月31日 10時) (レス) id: 642d1e8526 (このIDを非表示/違反報告)
めもめも - つづき気になりすぎてやばいです笑早く読みたいです✨ (3月31日 0時) (レス) @page38 id: 4f69df3854 (このIDを非表示/違反報告)
鼻毛太郎(プロフ) - あめみやさん» 嬉しいお言葉ありがとうございます!!😭🙌原作があるところまでとはなりますが、長々と続けていきますので是非以降もお楽しみください🤍 (3月21日 16時) (レス) id: 642d1e8526 (このIDを非表示/違反報告)
あめみや - 今までで読んできた中で一番良い作品でした!これからも更新楽しみにしてます! (3月21日 15時) (レス) @page36 id: ca00368d0e (このIDを非表示/違反報告)
鼻毛太郎(プロフ) - マニ。さん» コメントありがとうございます。返信させて頂きましたので、そちらご参照頂けますと大変助かります。 (2月18日 16時) (レス) id: 642d1e8526 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:鼻毛太郎 | 作成日時:2024年1月23日 17時

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