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650:お門違い ページ4

アイツもまだまだだなぁ、なんてキルアがいつもの調子で言った途端、表情がピシリと固まった。

「じゃあ尚更まずいだろ。姉貴がヒソカと行動を共にしてるなら、アイツも旅団に出入りしてることになる」

キルアの言葉に、クラピカは雷に打たれたような顔を見せた。

そうじゃないか。考えてもみれば、ヒソカは元よりAに何やら仕事を手伝ってもらっていると言っていた。
それ即ち、クラピカの計画にも間接的だが一枚噛んでいると言える。
恐らくだが、見えないところでAのバックアップがあったのは確実だ。

同じ境遇であったAに対して、半ば仲間意識すら抱いていて気づきもしていなかったが、ヒソカと手を組んでいる時点でAが旅団に一切肩入れしていないとは言えない。

「…A自身が、団員になっている可能性も……?」

クラピカの声が震えている。
昨日、Aと久しぶりに会って、どこかほっとしていた自分がそこにはいた。
だが、本当は蜘蛛の刺青を背負っていたとしたら?
自分の境遇を知っていて尚、本当はその中の一人であるならば?

「待ってよクラピカ…!」

「悪いがゴン、もしそうならば私はAを殺さねばならない…!」

「でもAが旅団の一人だって事は決まったわけじゃない!!それに、緋の目の時にはAが団員じゃない事はクラピカも分かってるでしょ!?」

「…ッ」

最もな意見に、逆上したクラピカが狼狽えた顔をみせた。
「それに、」と、すかさず冷静なキルアが口を挟む。

「クラピカの今の理論だと、ヒソカとも殺り合う事になるけど。いいわけ?」

自身の姉が殺されるかもしれない話題の中、キルアは不思議な程に落ち着いていた。
自分の姉は最強なんだ。悪いけど、クラピカじゃ勝てないよ。冷静な彼の顔がそう言っているように感じて、クラピカの心はより荒々しく波立つ。

「無論だッ!!必要ならば、私は誰であろうと相手になる…!!」

勢いよく立ち上がり声を上げたクラピカに、隣のレオリオは宥めようとするが、彼の煮え滾る復讐心には響かない。

すると、ふとキルアが短くため息を吐いた。

「あのさ、クラピカ。俺、今からすげぇ厳しいこと言うぜ」

そう述べると、キルアはクラピカへ人差し指を向けた。

「姉貴に何期待してたか知らねーけど、姉貴はお前が憎んでる旅団の連中よりも人を殺してる極悪人だ。全く善人なんかじゃない。俺も含めてだけどね」

651:姉貴の不器用さ→←649:ひずみ



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鼻毛太郎(プロフ) - めもめもさん» コメントありがとうございます!😭ここからはしっかりゾル家姉にも働いてもらって……と考えています!ぜひ、活躍お見逃し無く楽しんで頂ければ幸いです!🤍 (3月31日 10時) (レス) id: 642d1e8526 (このIDを非表示/違反報告)
めもめも - つづき気になりすぎてやばいです笑早く読みたいです✨ (3月31日 0時) (レス) @page38 id: 4f69df3854 (このIDを非表示/違反報告)
鼻毛太郎(プロフ) - あめみやさん» 嬉しいお言葉ありがとうございます!!😭🙌原作があるところまでとはなりますが、長々と続けていきますので是非以降もお楽しみください🤍 (3月21日 16時) (レス) id: 642d1e8526 (このIDを非表示/違反報告)
あめみや - 今までで読んできた中で一番良い作品でした!これからも更新楽しみにしてます! (3月21日 15時) (レス) @page36 id: ca00368d0e (このIDを非表示/違反報告)
鼻毛太郎(プロフ) - マニ。さん» コメントありがとうございます。返信させて頂きましたので、そちらご参照頂けますと大変助かります。 (2月18日 16時) (レス) id: 642d1e8526 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:鼻毛太郎 | 作成日時:2024年1月23日 17時

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