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662:流星街から ページ16

ハッと眉を開いたAに、ヒソカは妖しくゆるりと口元に弧を描かせる。

「旅団の初期メンバーは、皆そこが出身だよ♧」

Aは、急いで彼らに目を向けた。
彼らの中心で静かに腰を降ろし、揺るがない男。クロロ。
その彼も、流星街の出身。

「…バカなの?それとも、大バカなの?」

Aは眉を顰める。
ヒソカは肩を竦め「さぁね」と返した。

「けど、無計画は無いだろう…♢」

喉奥で笑うヒソカの横で、Aはクロロへじっと目を向けていた。

流星街の均衡を崩してまで、彼は何をしたいんだ。
命懸けで、その時誰かが失われたとしても。
それでも蜘蛛は止まらない。
そのリスクは、ただの衝動だとは思えない。

たとえ、隣の男のように己の快不快だけで動く人間だとしても、その時に与えられる快楽とリスクはイコールにならないだろう。



「A、」



クロロを眺めたまま、思考に意識を走らせていたAの肩を叩き現実に戻したのはヒソカ。
ハッとしたAが、ヒソカの方へ目を向けると、彼はクロロの方を指さしていた。

「真っ黒な悪魔がお呼びだよ♤」

全然気づいていなかった。
Aが再度クロロに目を向けると、漸くAと視線が交わったことで相変わらずな影のある微笑みをクロロが見せてきた。
そして、一枚の紙を片手に手招きをしてくる。

「あの人、私のことを犬猫だと思ってるんだわ」

至極うんざりとした顔で、不躾にクロロに向かって指を指すと、ヒソカは「“ネコ”なことは正解だね♡」と最悪な下ネタをぶつけてきたので、Aはヒソカも無視してクロロの方へ素直に向かった。

真っ黒な悪魔って、お前も大概だろうがい。


「なにかしら」

クロロの前までやってきたA。
右足に重心を置き、右腰に片手を添える。
その立ち方を前にして、クロロはAを見上げながら「スタイルいいな、君は」と唐突に呟いた。

「お褒めの言葉、有難く受け取っておくわ」

「完全に団長のあしらい方を覚えたね…」

呆れたマチの言葉を横に、クロロはAへ一枚の紙を渡した。

「君も占ってみたい」

「好奇心って言葉が、今貴方の体から染み出してること気づいてる??」

Aはペンも受け取ると、サラサラと自身の情報を書き込む。
ふと、生年月日まで書き込んだところで手を止め、クロロへ視線を向けた。

「…まさか、個人情報これで聞き出そうとしてる?」

「はははは、」

「まさかね!はは、はははっ、……笑って誤魔化すんじゃないわよ」

663:占いは口ほどに→←661:嵐の予感



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鼻毛太郎(プロフ) - めもめもさん» コメントありがとうございます!😭ここからはしっかりゾル家姉にも働いてもらって……と考えています!ぜひ、活躍お見逃し無く楽しんで頂ければ幸いです!🤍 (3月31日 10時) (レス) id: 642d1e8526 (このIDを非表示/違反報告)
めもめも - つづき気になりすぎてやばいです笑早く読みたいです✨ (3月31日 0時) (レス) @page38 id: 4f69df3854 (このIDを非表示/違反報告)
鼻毛太郎(プロフ) - あめみやさん» 嬉しいお言葉ありがとうございます!!😭🙌原作があるところまでとはなりますが、長々と続けていきますので是非以降もお楽しみください🤍 (3月21日 16時) (レス) id: 642d1e8526 (このIDを非表示/違反報告)
あめみや - 今までで読んできた中で一番良い作品でした!これからも更新楽しみにしてます! (3月21日 15時) (レス) @page36 id: ca00368d0e (このIDを非表示/違反報告)
鼻毛太郎(プロフ) - マニ。さん» コメントありがとうございます。返信させて頂きましたので、そちらご参照頂けますと大変助かります。 (2月18日 16時) (レス) id: 642d1e8526 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:鼻毛太郎 | 作成日時:2024年1月23日 17時

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