660：蜘蛛半分 ページ14
全員表情を崩すことは無かったが、それでもザワりと空気が歪んだ気配があった。
「俺にはさっぱり理解出来ねぇが、ここだ。二番目の詩。蜘蛛の手足が半分になってる事はわかる」
蜘蛛とは、十中八九彼ら旅団のことだろう。
綴られた文章には、ノブナガの言う通り蜘蛛の手足が半分になるということが記されていた。
「俺の占いにも同じような文が出ていた」
じゃあ他も。
クロロの言葉に、団員が顔を見合せたところで、シズクが立ち上がり「私も占ってみてくれませんか」と声を上げたのだ。
必要事項を手順通りに紙に記し、再びクロロは自動書記で綴る。
シズクを占い記された文。
シズクはそれを見て、「来週死ぬの私です」と片手を挙げた。
「占いって、どんな構成で綴られているんですか？」
「基本は、四〜五つの四行詩からなる。それが、今月の週ごとに起こることを予知している」
「じゃあやっぱり。私二週目までしかないので。それと、パクノダとシャルナークも死ぬよ。この、緋の目が誰なのか分かんないけど」
シズクの発言を聞きながら、Aはクラピカのことだと察する。
ヒソカとコンタクトを取らなかったのは、既にここから彼らに何も悟らせない為だ。
いつ誰に見られているか分からない。
「どうして分かる？」
「これ、暦の番号が団員を現してるみたい」
霜月は十一月。
ウボォーの団員番号ね。
訊ねたノブナガにシズクが返すと、クロロは頷いた。
「その通り。俺の文にも暦に関する文章が出た。そして、枯れ落ちるという旨が死を暗示しているとみて間違いないだろう」
「緋の目は俺達じゃないな」
ふと、フィンクスが声を上げる。
「『鎖野郎』だ」
その言葉に、パクノダが「あぁ、思い出した」と声を上げた。
「眼が赤くなる連中のことね…」
「生き残りが居たということか。そいつも死ぬて？」
フェイタンが訊ねるも、シズクを占った文ではそこまで読み取ることが出来ない。
「けど、これでひとつ分かっただろノブナガ」
シャルナークが彼を真っ直ぐ見て口を開いた。
「俺やノブナガはまだしも、パクノダやシズクは替えがきかない。それに、『鎖野郎』とやり合って戦力半減は正直かなり痛手だ」
「…」
シャルナークの言葉に、ノブナガは頭を搔く。
んなこと言われなくても分かってんだよ。
平行線を断ち切るように、クロロは「今日中に本拠地に戻ろう」と切り出す。
「占いに倣えば、今日なら『鎖野郎』には会わない」
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鼻毛太郎(プロフ) - めもめもさん» コメントありがとうございます！😭ここからはしっかりゾル家姉にも働いてもらって……と考えています！ぜひ、活躍お見逃し無く楽しんで頂ければ幸いです！🤍 (3月31日 10時) (
レス) id: 642d1e8526 (このIDを非表示/違反報告)
めもめも - つづき気になりすぎてやばいです笑早く読みたいです✨ (3月31日 0時) (レス) @page38 id: 4f69df3854 (このIDを非表示/違反報告)
鼻毛太郎(プロフ) - あめみやさん» 嬉しいお言葉ありがとうございます！！😭🙌原作があるところまでとはなりますが、長々と続けていきますので是非以降もお楽しみください🤍 (3月21日 16時) (レス) id: 642d1e8526 (このIDを非表示/違反報告)
あめみや - 今までで読んできた中で一番良い作品でした！これからも更新楽しみにしてます！ (3月21日 15時) (レス) @page36 id: ca00368d0e (このIDを非表示/違反報告)
鼻毛太郎(プロフ) - マニ。さん» コメントありがとうございます。返信させて頂きましたので、そちらご参照頂けますと大変助かります。 (2月18日 16時) (レス) id: 642d1e8526 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：鼻毛太郎
| 作成日時：2024年1月23日 17時
