659：自動書記 ページ13
今にも噛みつかんばかりに怒鳴ったノブナガ。
そんな彼の前に、クロロは調子を崩すことなく、声音とは似つかわしく無い横柄な座り方のまま突然訊ねたのだ。
「ノブナガ、生年月日は？」
「あ？」
「生まれた年だ」
クロロの言葉に、ノブナガはそんな事分かってんだよと投げやりに「8月8日。70年だ」と答える。
「血液型は？」
「B型」
答えたノブナガの言葉を聞きながら、Aは隣のヒソカへ「あら、一緒じゃない」と呑気に言いながら口の中にリンゴを放り込む。
粗方質問をぶつけるクロロ。
段々それに苛立ちを覚えたノブナガはついに「なんなんだよ！！」と声を上げた。
「いい。問題ない。じゃあ、それをこの紙に書いてくれ」
きり、とした声音で言って紙を渡してくるクロロに、ノブナガは「じゃあ最初からそう言えよ」とぶつぶつ文句を垂れながら言われた通り書き記していく。
そして、ぶっきらぼうにクロロに渡すと、クロロは軽く目を通し自身の念を発動させた。
「…ノストラードファミリーの娘の能力よ」
眺めていたAが呟く。
「知ってるの？」
「セメタリービルに潜入した時、その子があの能力を使うのを見てた」
遠くからだけど。
Aは言う。
あの時は、Aはバー店員のフリをしていた。
妙な警戒を抱かせないよう、バーカウンターからクロロの目の前で彼女が能力を使うのを見ている。
「能力は？」
低く訊ねたヒソカに、Aは「クロロから聞いた限りは占い。物は言いようだけど、ほぼ未来予知だと思う」と答える。
ヒソカは「ふぅん…♢」と相槌を打って、先行きを興味深そうに眺めた。
案の定、ノブナガを占った文章には、亡きウボォーギンに関することが記されていたどころか、その先の予知についてもが綴られていた。
「この占いの能力から、マフィアは俺達の事を予測していたらしい。十郎頭にファンがいるそうだ」
「ノブナガはどんな占いが出たんですか？」
シズクの問いに、クロロは「自動書記だから、書いた本人には分からないんだ」と返し、ノブナガの方へ顎をしゃくる。
ノブナガは、瞳に綴られた手記を映したまま何故だか何も言わない。
Aとヒソカは、横目同士を合わせて悟った。
なにか良くないことが書いてあるな、と。
「ノブナガ？」
不思議な思ったシャルナークが呼ぶと、彼は漸く口を開かせた。
「来週、五人死ぬな」
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鼻毛太郎(プロフ) - めもめもさん» コメントありがとうございます！😭ここからはしっかりゾル家姉にも働いてもらって……と考えています！ぜひ、活躍お見逃し無く楽しんで頂ければ幸いです！🤍 (3月31日 10時) (
レス) id: 642d1e8526 (このIDを非表示/違反報告)
めもめも - つづき気になりすぎてやばいです笑早く読みたいです✨ (3月31日 0時) (レス) @page38 id: 4f69df3854 (このIDを非表示/違反報告)
鼻毛太郎(プロフ) - あめみやさん» 嬉しいお言葉ありがとうございます！！😭🙌原作があるところまでとはなりますが、長々と続けていきますので是非以降もお楽しみください🤍 (3月21日 16時) (レス) id: 642d1e8526 (このIDを非表示/違反報告)
あめみや - 今までで読んできた中で一番良い作品でした！これからも更新楽しみにしてます！ (3月21日 15時) (レス) @page36 id: ca00368d0e (このIDを非表示/違反報告)
鼻毛太郎(プロフ) - マニ。さん» コメントありがとうございます。返信させて頂きましたので、そちらご参照頂けますと大変助かります。 (2月18日 16時) (レス) id: 642d1e8526 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：鼻毛太郎
| 作成日時：2024年1月23日 17時
