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120:初めての五条クン31 ページ10

奴らは、次の食に呪術師を欲していた。
しかし、呪術師をこの家に呼ぶということは、かなりのリスクを有するということ。

だから、恵比寿は提示したのだ。
呪術師を自分が連れてくる、全部自分が仕込む。
その代わり、成功したらシバフを返して、そして僕らを解放してくれと。

「二人はその条件を呑んだ。成功したさ。二人ともこの部屋に入れることができたんだから。だけど、僕は聞いてしまったんだ…………アイツらは、はなから約束なんて守るつもりはなかった。僕を、死ぬまで解放するつもりはないんだ…ッ!!」

裏切られた。
いや、純粋で衰弱した彼の心を弄んだのだ。

己の欲を満たすために、彼らは少年の心を踏み躙った。

「…なんて奴らだよ…ッ」

とんだゴミ共じゃねぇか。五条の声が怒りで震える。
流石の彼も、これには怒りを覚えざる負えなかった。

「おい、アイツらぶっ殺そうッ!!俺ぁもう腹わた煮えくり返ってんだ。殺すななんて言わねーだろ!?」

五条がAに詰め寄ったその時。
五条はAの表情を見て息を呑んだ。

酷く真剣な顔で、穴の外の恵比寿を瞳に映している。
こちらの声など最初から聞こえていないように。ただ、じっと恵比寿だけを。


「それで、君は何故ここに来た。助けてもらおうと思ったのか?」

「お前、言い方、」

咎めようとした五条をAが片手で制する。
恵比寿の言葉しか聞く気はない。Aの片手が言う。


「…違う。逃げてもらおうと、思ったんだ。僕は、お姉さん達を嵌めた。アイツらは恐ろしい。勝てっこないよ…助けてなんて贅沢なことは言わない…僕はいっぱい人を嵌めた。生きてていいわけないんだ…」


一つだけ。


「一つだけ、頼み事をしたい。シバフを、頼みたいです。一緒に逃げてください」


お願いします。
恵比寿は小さな頭を下げて、その前に三つ指をついた。

その時、遠くからけたたましい音が近づいてくるのを三人と一匹は気づいた。
その音は、砂利を強く踏み締める音で、そして同時に声もその中に混じっていることに彼らは気づいた。

「クソガキィ…テメェさっき、台所でなぁに聞いたぁ?気づいてんだよ、居たのはよぉ〜!」

老婆の声だ。
A達の前と口調や声音が違うことが、恵比寿の話は嘘ではないと裏付けていた。

恵比寿は怯えた顔で、老婆の声が聞こえた方を弾かれるように向いた。

「僕を探してる…!ふ、二人とも…!時間がない、早く逃げて…!」

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鼻毛太郎(プロフ) - ?さん» コメントありがとうございます!😭🤍強くてかっこいい傍若無人天上天下唯我独尊女ことギャル先輩、ぜひぜひ今後も彼女の活躍楽しみにして頂ければとっても嬉しいです!! (2月21日 18時) (レス) id: 642d1e8526 (このIDを非表示/違反報告)
?(プロフ) - ギャル先輩かっこよすぎます😿💖 続き楽しみにしております🎶 (2月21日 13時) (レス) @page16 id: 0c670390f5 (このIDを非表示/違反報告)
ぴーまん - ありがとうございます💗💗時間なんていっくらかかっても大丈夫です!!!ほんとありがとうございます🫶 (11月11日 11時) (レス) id: 0fb8342324 (このIDを非表示/違反報告)
鼻毛太郎(プロフ) - ぴーまんさん» ぴーまんさん、改めてありがとうございます!🙌前回コメント頂いた際に知識不足でお答え出来ませんでしたので、ぜひこちら書かせて頂きます😭お時間少々頂きますが、暫しお待ちください…!短編で書かせて頂きますね…! (11月10日 17時) (レス) id: 642d1e8526 (このIDを非表示/違反報告)
ぴーまん - リクエストすみません!🙇‍♀️🙇‍♀️無理だったら全然だいじょぶです👍🏻 (11月10日 15時) (レス) id: 0fb8342324 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:鼻毛太郎 | 作成日時:2023年10月21日 4時

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