114：初めての五条クン25 ページ4
「うーん…札は貼られると術式が使用出来なくなると見た方が良さそうだな。それと、部屋中に札を貼ると使用できなくなるのは…なんだろ」
「大方、ババァかクソガキの術式か。それで作った札だ。条件満たしてりゃ、これを媒介に生得領域作れるヤツもいるだろ」
「へぇ！五条クン頭いい〜！！」
凄くね！？と、目を丸くするAだが、五条からしてみればこの程度の知識は呪術師であるなら持ち合わせていて当然のものだ。
こいつ、本当に本当に本当に大丈夫なんだろうな。
本日何度目かの不信感が募る。
「あの婆さん達、私達閉じ込めてどうすんだろうね」
呑気にAは言いながら、五条の近くまで寄ると隣の犬を撫でた。
犬は抵抗もしず、Aの手に擦り寄り伏せたまま尾をパタパタと振っている。
こんなにも待遇が悪い場で生活を強いられているというのに、何故人に慣れているのだろうか。
この家も変なら、犬まで変なのか？
五条は一人と一匹に呆れた目を向けながら思う。
「この家、ババァとクソガキの二人暮しじゃねーと思うぞ」
胡座の上に肘を乗せて、頬杖をつきながら五条は言った。
すると、Aは犬から顔を上げ「どういうこと？」と訊ねる。
顔を上げると、薄明かりの中なのにAとの顔の距離が近くなって思わず仰け反りそうになる。
「俺を気絶させたのは、クソガキじゃなくて別の誰かだから…。意識途切れる直前だったし、ハッキリ覚えてる訳じゃねーけど、しゃがれた男の声が聞こえた」
とん、と自身の片耳を指で叩く。
Aは、ふむと顎に手を添え考える素振りをみせる。
「五条クン、この家ってまだ気持ち悪い感じある？」
「そういえば、この部屋に入ってからはないな」
Aの言葉で、五条ははたと気づいた。
思えば、感じていたあの気色の悪い無数の視線はない。
Aは、少しだけ口角を上げて呟く。
「開かずどころか、まるでここだけ外界から遮断されてるみたいだね」
「何笑ってんだよ、気色悪ぃな」
「え〜、女の子にそういうこと言う？いやぁね、楽しくなってきたなぁと」
からりと笑うAは、見る限り心からそう言っているようであった。
五条からしてみれば何も楽しくないのだ。
こんな暗がりで自由も効かず、尚且つ先輩面をしてくる能天気な女と二人きり。
正しくは犬もいるが、だからといってなんの足しにもならない。
状況の整理はついたものの、脱出する算段は全くだ。
こんなことなら、“アイツ”と喧嘩すんじゃなかった。
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鼻毛太郎(プロフ) - ?さん» コメントありがとうございます！😭🤍強くてかっこいい傍若無人天上天下唯我独尊女ことギャル先輩、ぜひぜひ今後も彼女の活躍楽しみにして頂ければとっても嬉しいです！！ (2月21日 18時) (
レス) id: 642d1e8526 (このIDを非表示/違反報告)
?(プロフ) - ギャル先輩かっこよすぎます😿💖 続き楽しみにしております🎶 (2月21日 13時) (レス) @page16 id: 0c670390f5 (このIDを非表示/違反報告)
ぴーまん - ありがとうございます💗💗時間なんていっくらかかっても大丈夫です！！！ほんとありがとうございます🫶 (11月11日 11時) (レス) id: 0fb8342324 (このIDを非表示/違反報告)
鼻毛太郎(プロフ) - ぴーまんさん» ぴーまんさん、改めてありがとうございます！🙌前回コメント頂いた際に知識不足でお答え出来ませんでしたので、ぜひこちら書かせて頂きます😭お時間少々頂きますが、暫しお待ちください…！短編で書かせて頂きますね…！ (11月10日 17時) (レス) id: 642d1e8526 (このIDを非表示/違反報告)
ぴーまん - リクエストすみません！🙇♀️🙇♀️無理だったら全然だいじょぶです👍🏻 (11月10日 15時) (レス) id: 0fb8342324 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：鼻毛太郎
| 作成日時：2023年10月21日 4時
