113：初めての五条クン24 ページ3
「ここが『開かずの部屋』であるというのは、もうお分かりの通りだよね？」
「あぁ。さっきこっち側からドアノブを捻ったけど、うんともすんとも言わなかった。だけど、」
Aが五条の言葉のあとに頷く。
「そう。だけど、私達はこの部屋の中にいる。それに加えて、このワンちゃん」
Aが指す先には、あの例の大型犬が居た。
理由は分からないが、大型犬は五条の横で丸くなりピタリとくっついている。
寝ているように見えるのに、時折尾をぱたぱたと揺らすのはなんなのだろう。
犬って不思議だ。
五条は毛の流れに習って犬の体を撫でた。
「ワンちゃんの毛並みが悪くなってる様子はない。それに、やせ細っているわけでもない。ということは、ここに入れられてそう長くはないか…」
「または、誰かが餌をやっている」
「そゆこと」
犬を指していたAの指先が五条へ向いた。
携帯の光に照らされて、Aの爪がキラキラと光る。
「じゃあ、誰が開け閉め出来んだって話になるな」
「その前に、もうひとつ問題点を出しておこう。もうちょ〜〜〜〜〜私達にとって重要すぎる1番の問題点！」
そう述べたAの言葉に、五条は苦々しく顔を歪めた。
そう。Aの言う通り、この1番の問題点という奴のせいで互いに何時間も足止めを喰らっているのだ。
本来ならば、こんな所で呑気に燻っておらず早々に脱出しているというのに。
「何故か術式が使えないという、超絶ハイパー問題点！！」
呑気に元気にAは言っているが、これが二人を悩ます1番の問題点なのである。
「最初は五条クンが言う“札”のせいだと思ってたんだけど、私も術式が使えないときた」
札が貼られてもいないのに。
ということは、やはり原因は部屋にあると思っていいだろう。
「それを裏付けるように＿＿＿＿＿＿」
Aは、携帯の光を扉に近づけてみせた。
すると、浮かび上がったその光景に五条は息を呑む。
無数に張られた札の数。
その枚数、恐らく何百。いや何千にも上る。
扉だけでない。部屋の壁もだ。
「…暗いから分からなかったっつーわけか」
「五条クン、自分の札って剥がせそう？」
「いいや。既に何回か剥がそうとしたが、まるで糊でくっつけられてるみてーに剥がれない」
あのガキ。
五条は舌打ち混じりに呟く。
これを貼ったのは、この家まで連れてきた少年＿
あの時は、さすがに恵比寿が仕掛けてくるとは思っておらず油断してしまっていた。
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鼻毛太郎(プロフ) - ?さん» コメントありがとうございます！😭🤍強くてかっこいい傍若無人天上天下唯我独尊女ことギャル先輩、ぜひぜひ今後も彼女の活躍楽しみにして頂ければとっても嬉しいです！！ (2月21日 18時) (
レス) id: 642d1e8526 (このIDを非表示/違反報告)
?(プロフ) - ギャル先輩かっこよすぎます😿💖 続き楽しみにしております🎶 (2月21日 13時) (レス) @page16 id: 0c670390f5 (このIDを非表示/違反報告)
ぴーまん - ありがとうございます💗💗時間なんていっくらかかっても大丈夫です！！！ほんとありがとうございます🫶 (11月11日 11時) (レス) id: 0fb8342324 (このIDを非表示/違反報告)
鼻毛太郎(プロフ) - ぴーまんさん» ぴーまんさん、改めてありがとうございます！🙌前回コメント頂いた際に知識不足でお答え出来ませんでしたので、ぜひこちら書かせて頂きます😭お時間少々頂きますが、暫しお待ちください…！短編で書かせて頂きますね…！ (11月10日 17時) (レス) id: 642d1e8526 (このIDを非表示/違反報告)
ぴーまん - リクエストすみません！🙇♀️🙇♀️無理だったら全然だいじょぶです👍🏻 (11月10日 15時) (レス) id: 0fb8342324 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：鼻毛太郎
| 作成日時：2023年10月21日 4時
