126:初めての五条クン37 ページ16
「だよねぇ、あるわけないよねぇ」
そう相槌を打つ割に、Aの挙動はどんどん五条の思う“よくない方向”へと歩みを進めていって、ハッと我に返った頃には、Aは既に五条の体の上を跨ぎ座っていた。
まさに馬乗り。
ギョッとして起きあがろうにも、胸上に座られて動く事ができない。
敢えなく首から上だけを起き上がらせた五条なのだが、すぐさま彼は後悔した。
「!!!??????」
胸上を跨ぐAのむっちりとした剥き出しの腿。
短いスカートは扇形に開き、下着は見えていないものの、胸元の上に直接触れているのは間違いなくその見えていない下着である。
「おまっ、」
本能的に視線を隠そうとしたのだが、悲しいことにAの両膝が既に五条の両手をロックして一切の身動きを許してくれない。
「あははっ、や〜ん五条クン顔真っ赤だねぇ」
可愛いね、おっ勃てちゃダメだよ
ニヤリと嫌な笑みを浮かべ言ったAに、五条は混乱半分羞恥半分の気持ちで「黙れ、お前あんまり動いたら本気で殺す!!!」と叫ぶ。
しかし、Aの態度や声音は変わらない。
官能的でいて軽薄な猫撫で声で「五条クン、」と彼の名を呼ぶと、Aの掌が五条の頬を優しく撫でた。
「さっきの五条クンさ、正直めちゃくちゃカッコよかったよ」
「は、は…?」
「私のこと、信じてくれたから賭けてくれたんでしょ。私だけにしときなね」
他の女の子のこと、ほいほい信用しちゃダメだよ。
私だけね、五条クン。
Aは目にかかりそうになっていた五条の前髪を払ってやる。
何が始まろうとしているというのだ。
年上でギャルの女に馬乗りになられて、何か確認でもするよう撫でられ、当たり前だが思春期の五条には刺激が強すぎた。
心臓が煩く鳴っている。
カッコよかったと言われていい気にならない男はいない。
“私だけ”ってお前、それは、なんというか、男は馬鹿な生き物だからお前、
「勘違いしち、」
「五条クン、私君が居たからここまで大きく出れてるんだよ。君のおかげ。だから________意識飛ばさないでね」
「え?」
その瞬間、五条の撫でられていたはずの頬にAの拳が叩き込まれる。
激しく頭から体中を駆け巡る激痛に、五条の視界はチカチカと瞬く。
頬が、口の中が、頭の中が、目頭が、鼻の付け根が熱い。
薄れかける意識の中、老婆のけたたましい悲鳴が聞こえた。
その気づきも全て、鼻の付け根から伝う熱に変わっていく。
やべ、鼻血だ。
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鼻毛太郎(プロフ) - ?さん» コメントありがとうございます!😭🤍強くてかっこいい傍若無人天上天下唯我独尊女ことギャル先輩、ぜひぜひ今後も彼女の活躍楽しみにして頂ければとっても嬉しいです!! (2月21日 18時) (レス) id: 642d1e8526 (このIDを非表示/違反報告)
?(プロフ) - ギャル先輩かっこよすぎます😿💖 続き楽しみにしております🎶 (2月21日 13時) (レス) @page16 id: 0c670390f5 (このIDを非表示/違反報告)
ぴーまん - ありがとうございます💗💗時間なんていっくらかかっても大丈夫です!!!ほんとありがとうございます🫶 (11月11日 11時) (レス) id: 0fb8342324 (このIDを非表示/違反報告)
鼻毛太郎(プロフ) - ぴーまんさん» ぴーまんさん、改めてありがとうございます!🙌前回コメント頂いた際に知識不足でお答え出来ませんでしたので、ぜひこちら書かせて頂きます😭お時間少々頂きますが、暫しお待ちください…!短編で書かせて頂きますね…! (11月10日 17時) (レス) id: 642d1e8526 (このIDを非表示/違反報告)
ぴーまん - リクエストすみません!🙇♀️🙇♀️無理だったら全然だいじょぶです👍🏻 (11月10日 15時) (レス) id: 0fb8342324 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:鼻毛太郎 | 作成日時:2023年10月21日 4時