125:初めての五条クン36 ページ15
「無理だとか無駄だとか、関係ねぇよ。私は、そんな事反吐吐くほど言われてきたし、今までそんな状況ばっかだったさ。だけど、それに立ち向かわねぇ理由があんのか?」
「…ッ、死ぬかもしれねぇだろ…!」
Aを言葉だけで押し返す勢いで五条は言葉を吐き出した。
だが、すでにこの時分かっていたのだ。Aの強い光を灯した瞳に、自分が及びもしないことを。
この自分が。本能で気づいていた。
コイツは__________、
Aが、五条の鼻先に向かってビシリと人差し指を突き立てる。
「そんな後悔、死んでからすりゃいい。死んだ後のことなんて、知ったこっちゃねーんだよ。最後に残るのは、『生きてる時に何をしたか』だぜ。だったら、私はコイツには出来ねぇってことに挑んで、成し遂げてソイツを嘲笑ってから死んでやるね」
Aは言うと、五条から人差し指を降ろし、実に生き意地が汚そうに悪い笑みを浮かべて見せた。
「五条クン、君もそうなんじゃないの?」
無理だとか無駄だとか。
そんなの言わせておけばいい。
あとで、死ぬほどテメェの事笑ってやるからよ。
挑み続けた私と、うだうだ文句垂れてたお前とじゃ、昨日の顔と今日の顔は全く違うぞ。
ぎり、五条の奥歯が音を鳴らした。
本能が確信に変わる。
コイツは、コイツは本当にイカれててマジでムカつく女だ。
絶対に俺より弱い。
だけど、挑もうとしなかった俺じゃ勝てない、底なしの生命力がある。
『やれる』という気に無意味にさせられる。
「…ッ、」
五条はAの胸倉を掴み、言ってやった。
「うるせぇ、テメェに言われたかねーんだよ…!やってやるよ、テメェに賭けてやるよ…ッ!!!」
五条の言葉に、Aは笑って返した。
「ばーか、お前と私で全部救ってやんだよ」
五条は掴んでいた手を解きながら、恥ずかしいのか居心地が悪いのか「っせぇ、分かってんだよ…」と吐くと、気を取り直して「で、お前改めて聞くが策あんだろうな?」と訊ねた。
すると、Aが五条の肩をトンと押して言ったのだ。
「五条クンって童貞?」
「はぁ!!??」
この女、突然なに言ってんだ。
しかし、そんな事を訊ねるよりも前に、気づくと五条はその場で仰向けに寝かされていた。
しかも、何やらAが自身に覆い被さり続けて訊ねるのだ。
「女の子に馬乗りにされた事とかないよね」
「あ、ああ、あ、あるわけねーだろ!?」
半身起き上がろうとするが。すぐに阻まれる。
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鼻毛太郎(プロフ) - ?さん» コメントありがとうございます!😭🤍強くてかっこいい傍若無人天上天下唯我独尊女ことギャル先輩、ぜひぜひ今後も彼女の活躍楽しみにして頂ければとっても嬉しいです!! (2月21日 18時) (レス) id: 642d1e8526 (このIDを非表示/違反報告)
?(プロフ) - ギャル先輩かっこよすぎます😿💖 続き楽しみにしております🎶 (2月21日 13時) (レス) @page16 id: 0c670390f5 (このIDを非表示/違反報告)
ぴーまん - ありがとうございます💗💗時間なんていっくらかかっても大丈夫です!!!ほんとありがとうございます🫶 (11月11日 11時) (レス) id: 0fb8342324 (このIDを非表示/違反報告)
鼻毛太郎(プロフ) - ぴーまんさん» ぴーまんさん、改めてありがとうございます!🙌前回コメント頂いた際に知識不足でお答え出来ませんでしたので、ぜひこちら書かせて頂きます😭お時間少々頂きますが、暫しお待ちください…!短編で書かせて頂きますね…! (11月10日 17時) (レス) id: 642d1e8526 (このIDを非表示/違反報告)
ぴーまん - リクエストすみません!🙇♀️🙇♀️無理だったら全然だいじょぶです👍🏻 (11月10日 15時) (レス) id: 0fb8342324 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:鼻毛太郎 | 作成日時:2023年10月21日 4時