638：セルフ当て身 ページ42
「お、修羅場か〜？」
酔ったフィンクスが冗談交じりに言うものの、恐らくそれは冗談で終わらされないのをマチもパクノダも察していた。
それを裏付けるように、先程までニヤついた笑みを浮かべていたヒソカの表情が固まっている。
Aは、クロロの背中を掴んだまま真っ赤な顔で物言いたげだが言葉が出てこないとパクパク口を動かしていた。
そろり、Aが恐る恐る動かした瞳がヒソカを捉えると同時、Aは驚愕し目を剥いた。
既にヒソカは自身を瞳に捉えている。しかも、逸らさず真っ直ぐと。
ま、瞬きぐらいしろぉ！！！？？？
Aの叫ぶ声は音にならず、喉の奥で消える。
逃げろ。脳の中で真っ赤なランプがぐるぐると忙しく回っている。
Aは、まるで冬眠し損なった気性の荒い熊と遭遇した時のように目を逸らすことなく、しかし相手に悟られぬようゆっくりと片足を後ろへ逸らし、クロロから手を離したその時。
ヒソカが、くいと人差し指を曲げた。
「な、なにぃぃぃぃ！！！？？」
これには思わずAも素っ頓狂な声を上げる。
いつの間に付けていたというのか、ヒソカの『
がっちりと筋肉質な腕がAの腹部を回すように取り押さえる。
「やぁ、A♡おやおや、今度は顔を青くさせて…今日は忙しいねぇ…♡」
「ひ、ひぇ、…」
「くくく、君にしては随分情けない声が出るじゃないか♡まぁ怯えてる事だし、せめて優しくしてあげようかな。さて、ボクは今機嫌が悪いでしょうか、悪くないでしょうか♡♡」
絶対に逃がさねぇぞ、暴れるAに対して、ヒソカはそう言わんばかりにAを捕まえ詰め寄る。
「…俺は地雷でも踏んだか？」
うーん、こんなはずでは。
クロロが顔を顰めると、ノブナガはゲラゲラ笑いながら「爆撃級のな」と返して自身の膝を叩いた。
「く、くそぅ…！この私が、ヒソカ君の『
こうなってはヒソカは絶対に逃がしてくれない。
恋人は恋人でも、前提として彼はAを虐めることにえらく快感を感じる人種だ。
Aは、半分涙混じりに悔しさを噛み締める。
拳で解決出来ればどんなに楽か。
死ぬほど屈辱だが、ここで身ぐるみ剥がされ口を割らされることになるならば…ッ！
「セルフ当て身…！」
自身の首にとびきりの手刀をぶち当てると、Aはその後かくんと頭を垂らした。
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マニ。(プロフ) - 鼻毛太郎さん» ✉️。こっちのHUNTER×HUNTERの作品も最高に好きです！ヒソカと夢主ちゃんがいつ結ばれるのかも楽しみです💖 (2月18日 13時) (
レス) id: f769238e4f (このIDを非表示/違反報告)
鼻毛太郎(プロフ) - 伊波トウナさん» コメントありがとうございます！🙌かれこれ今年で4年となる、まるで作者耐久レースでもしてんのかってぐらい長期連載ですが、俄然暗黒大陸までやる気ですのでぜひ気長にお楽し頂ければ幸いです！！🩷️💙 (1月12日 19時) (レス) @page44 id: 642d1e8526 (このIDを非表示/違反報告)
伊波トウナ(プロフ) - とても面白くて一気見してしまいました！本当に面白かったです！続きが今も更新されてるって知った時マジでガッツポーズしました。更新頑張ってください！楽しみにしてます！ (1月12日 18時) (レス) @page44 id: ce08f5279c (このIDを非表示/違反報告)
鼻毛太郎(プロフ) - 好き好き症候群さん» コメントありがとうございます！😭🤍文字量も章も多いというのによくぞここまで…！ペースはまちまちなのですが、更新は続けていきますので是非また遊びにいらしてください😌 (1月6日 10時) (レス) id: 642d1e8526 (このIDを非表示/違反報告)
好き好き症候群(プロフ) - コメント失礼します〜！先程、作品を読み切ったのですが最高でした😖😖文章もかなり凝っていて、読みやすかったです！久しぶりに神作品に出会えて嬉しいです🥲🥲更新を楽しみに待っています🙇 (1月6日 8時) (レス) id: da48891b6d (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：鼻毛太郎
| 作成日時：2023年10月15日 14時
