621：対等な関係 ページ25
ゼノが言うと、続けざまに「A」と今しがた通話を終えたシルバがやってきた。
「お前が空港でイルミと会っていたのはこれか」
「そ。二重依頼」
本当は三重依頼だが。
Aは唇の裏で訂正をしながらシルバに事の全貌を話した。
「元々、彼とは訳あって知り合って、そんな中偶然にも彼の暗殺にウチの家が関わってくることになった。だから、彼は私に『護ってくれ』って依頼をしたの」
「なるほど、読めてきたわい。だから、Aはイルミと組んで『十老頭』の暗殺を決行したというわけか。この男の依頼ということにして」
「依頼主が死んでくれないと、爺ちゃん達止まってくれないでしょ。タダ働きなんて真っ平御免だろうし」
「最もじゃ。だがこやつ、ちゃっかりワシの事を生け捕りにしようとしとったぞ」
ゼノの暴露に、クロロは「あ、いや、」とすぐさま焦った顔をし、横のAにそろりと目を向けてみる。
案の定、Aは「なんですって？」とクロロにぎろりと睨みを効かせていた。
その鋭い視線、なんと凄まじいことか。
クロロは苦笑いを口元に弁解を急いで連ねた。
「その、悪い。好奇心には抗えなかった………いや、というかそっちこそ。もうないよ、俺を殺れるチャンスなんて」
「お主、ワシらを快楽殺人者と勘違いしとらんか。お主の好奇心とは違う。ワシらはビジネス。タダ働きもタダ死にも言った通り御免じゃわい」
ゼノの言葉に、クロロはAへ「そうなの？」という目を向けると、Aは短く「勿論」ときっぱり述べた。
「A」
三人の会話をじっと聞いていたシルバがふと口を挟む。
Aだけでなく、その低い声音に三人がシルバへと顔を向けた。
「その依頼、報酬金は貰ってるんだろうな」
真剣な表情と声音。
Aはすぐに察する。
今の父親は、仕事の時の顔をしている。父親の顔ではない。
「空港で言った通りよ。私は貰わない」
「理由は」
「クロロと私の関係は対等だから」
Aの言葉に、シルバは顔を顰めた。
その表情は、ゾルディック家である家長にとっては当然のことであった。
シルバは過去に団員の一人を殺している。
このクロロという男は、以前向かい合った時よりも力を更に上げていた。
割に合わない、何度も相手をしたくはない人間の一人。
互いに、確執は分かりやすく存在していた。
シルバはクロロへ品定めするような目を向けた。
クロロもシルバの瞳から逸らさない。
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マニ。(プロフ) - 鼻毛太郎さん» ✉️。こっちのHUNTER×HUNTERの作品も最高に好きです！ヒソカと夢主ちゃんがいつ結ばれるのかも楽しみです💖 (2月18日 13時) (
レス) id: f769238e4f (このIDを非表示/違反報告)
鼻毛太郎(プロフ) - 伊波トウナさん» コメントありがとうございます！🙌かれこれ今年で4年となる、まるで作者耐久レースでもしてんのかってぐらい長期連載ですが、俄然暗黒大陸までやる気ですのでぜひ気長にお楽し頂ければ幸いです！！🩷️💙 (1月12日 19時) (レス) @page44 id: 642d1e8526 (このIDを非表示/違反報告)
伊波トウナ(プロフ) - とても面白くて一気見してしまいました！本当に面白かったです！続きが今も更新されてるって知った時マジでガッツポーズしました。更新頑張ってください！楽しみにしてます！ (1月12日 18時) (レス) @page44 id: ce08f5279c (このIDを非表示/違反報告)
鼻毛太郎(プロフ) - 好き好き症候群さん» コメントありがとうございます！😭🤍文字量も章も多いというのによくぞここまで…！ペースはまちまちなのですが、更新は続けていきますので是非また遊びにいらしてください😌 (1月6日 10時) (レス) id: 642d1e8526 (このIDを非表示/違反報告)
好き好き症候群(プロフ) - コメント失礼します〜！先程、作品を読み切ったのですが最高でした😖😖文章もかなり凝っていて、読みやすかったです！久しぶりに神作品に出会えて嬉しいです🥲🥲更新を楽しみに待っています🙇 (1月6日 8時) (レス) id: da48891b6d (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：鼻毛太郎
| 作成日時：2023年10月15日 14時
