579：ギャルとご執心 ページ29
「と、僕のピュアで純新無垢な色恋事情は置いといてさ。嫌な予感っていうのは、今後の呪術界の話ね」
まだ発展途中の国。
日本人が人気の少ない商店街を歩くなんて危機感の欠如極まりない行為であったが、全くといっていいほど襲ってくるような相手がいないのは、彼らの強さを本能的に感じ取っているからだろうか。
「特に、一年の虎杖悠仁。あの子は、秘匿死刑が掛かっている。今は先輩が目を光らせてるけど…」
「…けど？」
言葉が途切れた五条に、乙骨は不思議そうな顔を向ける。
すると、五条はぽつと零れるように続けた。
「…どうにも先輩の情報が筒抜けでさ」
乙骨は微かに眉を開く。
それって、どういう。
「Aが呪霊に憑かれる前、主に通常なら使えている術式の情報が漏れている。正直言って、僕の情報が漏れているのは当然のことなんだけど、Aは僕みたいに名家の生まれでも歴史ある術式の保持者でもない。Aは、十一年前に憑かれて以降、術式を制限している。なのに、術式の情報が漏れてるってのはかなり可笑しな状況なんだ。分かる？」
「仲間内で意図的に情報を流している人がいる…？」
「その程度だと良いんだけどね」
五条は肩を竦める。
例え誰かが意図的に流しているとすれば、その流している相手は何者なのか。
継ぎ接ぎの呪霊との遭遇。
特級呪霊同士の徒党。
Aの情報は何故漏れているのか。
漏れているとはいえ、Aに直接何かを仕掛けてくるわけではない。
分からぬ今、それが怖い。
無論、その時はまだ彼らは裏に縫い目の男の存在があるのを知らない。
「だからさ、憂太には注意しといてほしいんだ。Aがそれどころじゃなくなった時、悠仁を護ってやれる奴がいない」
「Aさんは？先生の頼みなら、僕はAさんも護れます」
昨年はAに一番世話になった。
出会った当初は、ギャルというあまりにも違いすぎる人種に接し方が分からず、自分の境遇を知りもしないでと捻くれた対応をとってしまったりしていたのだが、その実、当時の乙骨と同じ境遇であったAは誰よりも乙骨を気にかけてくれた。
返しても返しきれない恩がある。
しかし、五条は乙骨の頼みをあっさりと「無駄だと思う」と断ったのだ。
「え？」
零す乙骨に、五条は少しだけ笑ってその言葉の意味を述べた。
「あの人、自分に降りかかった火の粉はサクッと払えちゃうような人だから」
それにね。
五条は言葉を続ける。
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鼻毛太郎(プロフ) - コメントありがとうございます！！完結する…のか…？と半ば本人が思っておりますが、パワーで何とか！終わらせます！！笑笑こちらこそ、今後もよろしくお願いいたします！！🙌😭🙇♀️ (3月16日 20時) (
レス) id: 642d1e8526 (このIDを非表示/違反報告)
だあれ(プロフ) - 1話から全部読んでます！！完結するのを楽しみしています。これからもよろしくお願いします（^人^） (3月16日 17時) (レス) @page50 id: 50e5576588 (このIDを非表示/違反報告)
鼻毛太郎(プロフ) - shinox2さん» 早いもので、正確に言うと今年の11月で4年目になるらしいです。どんだけ書いてんだよと思ってます😂 そんな本作ですが、本誌が今年で終わるというのでついに完結をうちも迎えるかもという…感慨深いものです…。ぜひぜひ、最後まで着いてきてくだされば嬉しいです！！ (2月2日 8時) (レス) id: 642d1e8526 (このIDを非表示/違反報告)
shinox2(プロフ) - 12章完結おめでとうございます!!もう3年ですか?!そんなに経ってる気がしないです笑。呪術本誌追えてないですけど、鼻毛太郎さんの作品は追って行きます!!! (2月2日 0時) (レス) @page50 id: 9a8c06c139 (このIDを非表示/違反報告)
鼻毛太郎(プロフ) - 無印さん» マインドに関しては五条をも凌駕する最強ギャル堪能して頂き誠に感謝です😭🙌混沌とする本編、まだまだギャルのギアは上がり続けるのでぜひお楽しみに！！🤍 (11月9日 8時) (レス) @page19 id: 642d1e8526 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：鼻毛太郎
| 作成日時：2023年9月25日 8時
