574：ギャルと愛憎無像 ページ24
「返すわ」
直哉の方へ駆ける中、Aはまるで槍投げが如くスピードで小刀を投げる。
直哉は即座に、予想してたと言わんばかりに術式を展開し小刀を上回るスピードで避ける。
無論、ここからはAと直哉による“特”の名を冠する者達の読み合い合戦だ。
直哉の避けた軌道を予測していたAは、彼の顔面に向けカウンターを繰り出す。
しかし、直哉とて同じ。
何より、彼はAの能力値を誰よりも理解している。
直哉は既に小刀を避ける決断をする時点で、Aからのカウンターも視野に入れた動きを術式に組み込んでいる。
「…、」
脇腹目掛け飛んだ直哉の拳を、Aは咄嗟に腕を盾にし受ける。
「Aちゃん、ちょっと反応遅れたやろ。本当は避けるつもりだった。ちゃう？」
直哉の口元が吊り上がる。
まさにその通りだ。
「…ヒビは入ったな」
苦々しく顔を歪めるA。
直哉はAの動きを更に遅らすため、この拳により肋骨を破壊するつもりであった。
そうなれば呼吸を乱すことが出来る。
呼吸が乱れるということは、即ち肉弾戦の主導権を直哉が握れるということ。
Aとて、それは最初から分かっていた。
だから腕のヒビ程度で済んだのだが、問題はそれ以上に『投射呪法』で速度を上げた直哉の方がやはり速いことだ。
Aはバックステップで距離をとる。
直哉クンは、流石に術式のない私では追いつけないということに気づいてる
「油断しとったら別やけど、やっぱこっちの方が速いんやね。なんで呪具捨ててしまったん？」
あれないとまともに戦えへんやろ。
言ったあと、直哉は「あ、ちゃうか」と掌を打つ。
「降伏しよかなぁ思てるから捨てたとか。だけど、すぐ負けを認めたら直哉クン私に失望してまう〜なんて」
当たり？ と、憎たらしい笑みを携えてAへ人差し指を向ける直哉に、Aは片手の動きを確認しながら「外れだよ」とサラリと返す。
「だけど、答えは教えてやんな＿＿＿＿＿＿い…ッ！」
言葉の最後、Aが一層強く地面を蹴ると、一気に直哉との距離を縮めた。
「ふぅん、なら負けたら教えてもらおかな。俺の靴でも舐めてもらいながら」
先程Aが投げた小刀が直哉の片手で煌めく。
風を切る音と共に直哉が奮った小刀は、Aの頬を微かに裂く。
飛ぶ鮮血の礫と、焼けるような痛みにAは避けながらも眉を顰める。
しかしながら、直哉とて同じであった。
痛みは感じていないものの、違和感に気づいたのだ。
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鼻毛太郎(プロフ) - コメントありがとうございます！！完結する…のか…？と半ば本人が思っておりますが、パワーで何とか！終わらせます！！笑笑こちらこそ、今後もよろしくお願いいたします！！🙌😭🙇♀️ (3月16日 20時) (
レス) id: 642d1e8526 (このIDを非表示/違反報告)
だあれ(プロフ) - 1話から全部読んでます！！完結するのを楽しみしています。これからもよろしくお願いします（^人^） (3月16日 17時) (レス) @page50 id: 50e5576588 (このIDを非表示/違反報告)
鼻毛太郎(プロフ) - shinox2さん» 早いもので、正確に言うと今年の11月で4年目になるらしいです。どんだけ書いてんだよと思ってます😂 そんな本作ですが、本誌が今年で終わるというのでついに完結をうちも迎えるかもという…感慨深いものです…。ぜひぜひ、最後まで着いてきてくだされば嬉しいです！！ (2月2日 8時) (レス) id: 642d1e8526 (このIDを非表示/違反報告)
shinox2(プロフ) - 12章完結おめでとうございます!!もう3年ですか?!そんなに経ってる気がしないです笑。呪術本誌追えてないですけど、鼻毛太郎さんの作品は追って行きます!!! (2月2日 0時) (レス) @page50 id: 9a8c06c139 (このIDを非表示/違反報告)
鼻毛太郎(プロフ) - 無印さん» マインドに関しては五条をも凌駕する最強ギャル堪能して頂き誠に感謝です😭🙌混沌とする本編、まだまだギャルのギアは上がり続けるのでぜひお楽しみに！！🤍 (11月9日 8時) (レス) @page19 id: 642d1e8526 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：鼻毛太郎
| 作成日時：2023年9月25日 8時
