037： あぁしまった。 ページ38
「もう、仕方ないなぁ♢君がそんなに言うなら入ってきてあげるよ♤」
「なんで渋々？？」
コイツ頭おかしいのか？とAは口走ろうとしたが、いや待てよそれ今に始まった事じゃないわと思い直し口を噤む。
「ボクが入ってる間帰ったりしないでくれよ？」
帰んないでね！？と念入りに言ってくるヒソカに、Aは「はいはい」と適当な返事を返し、早く入ってこいと手を払う。
その後、Aは入れたての珈琲を口に含みながら、彼が脱衣所の扉を閉めるのを見送った。
ことり、とマグを置く。
「…帰んないわよ。…帰るわけには、いかないのよ…」
シャワーに打たれながら、ヒソカは髪を搔き上げる。
瞳を開けると、睫毛についていた水滴がはねた。
「能力を盗まれた、か♢」
誰に言う訳でもなくヒソカは呟く。
昨晩に比べると、今朝のAは普段通りで特に変わった様子もない
まだ傷は痛い様だが、すでに起き上がって自由に動かせるほどに回復しているのは、ゾルディック家での教育の賜物だろう。
「うーん、流石…相変わらず素晴らしい体だな…♡」
ヒソカはシャワーのノズルを締め、喉の奥で楽しそうに笑う。
しかし、やはり引っかかるのは『エデン』についてだ。
彼女とはもうこれで3年の付き合いになる。
『エデン』という念能力だって、彼女が本気を見してくれない事はさておき何度も見た事がある。
だがAの昨晩の様子。
『エデン』には、Aしか知らない秘密がある。
「とはいっても…そう簡単に教えてくれないだろうしなぁ…」
あの子が容易にボクの張った罠を軽々とすり抜けていく様に、きっとどれだけ聞いても交わされてしまうだろうな。
一度気になると、ずっと気になるタイプなんだよねぇボク。
ヒソカは頭を悩ませながら、タオルを手に取る。
ふと、脱衣所の外が騒がしい事にヒソカは気づいた。
「だから、別に彼の仕業じゃないってば！！」
「あの男の仕業じゃない？馬鹿言うんじゃない、さては脅されているのか…！？」
シャロ以外に別に人間の声がする。
一体何事かとヒソカは脱衣所の扉を開け、外の様子を垣間見た。
入り口の扉を開けたまま、Aとこのホテルのハウスキーピングが何やら言い争いをしている。
「そうじゃないって！」「いいや、正直に言うんだ！」と互いに不毛な口論をして、一体なんの話か最初こそは理解できなかったのだが、ハウスキーピングが片手に持つものを見てすぐに理解しヒソカはしまったと額を抑えた。
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鼻毛太郎(プロフ) - りささん» コメントありがとうございます！🙌これから読み始めるという段階でしょうか、長いシリーズですので暫くの暇潰しになって頂ければ幸いです😌ちなみに私は書いておきながら、覚えておりません！笑 そんな作者ですが、是非お付き合い頂けるとありがたいです！ (2月19日 23時) (
レス) id: 642d1e8526 (このIDを非表示/違反報告)
りさ(プロフ) - 私のところはかあさんのお腹の中から来るのよって言われました。生々しい、、、 (2月19日 23時) (レス) id: 53f4f6e8f1 (このIDを非表示/違反報告)
みな - 赤ちゃん、、私は親に聞いたら「ん？掃除機からぽんっ！！ってうまれたよ」って言われました。(うちの親おたまがおかしi(( (2020年12月1日 17時) (レス) id: f5cf3e679c (このIDを非表示/違反報告)
鼻毛太郎(プロフ) - ゆゆさん» よくお分かりで…！いつか気づく方が出てくるだろうなと心待ちにしていたのですが、ついに…思わず｢きた…！｣と言ってしまいました。お分かりの通りとても、、、好きです、、、 (2020年10月10日 23時) (レス) id: 2a028e4c13 (このIDを非表示/違反報告)
ゆゆ(プロフ) - 主さんさてはジョジョ好きですね？ (2020年10月10日 20時) (レス) id: 861ee0d781 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：鼻毛太郎
| 作成日時：2020年5月24日 15時
