【H×H】赤ちゃんはどこからくるの？−１−

036：　夢だけど夢じゃない ページ37

あまりにも呆けてこちらを見つめたまま動かないヒソカに、彼女＿Aは「…何よ」と眉を寄せた。

「、うーん、目が覚めたらAがそこにいるなんてこれは夢かな♤随分精巧に出来た夢だ、確かめなきゃなぁ♢どれどれ、おや、これは包み込んで上げたくなるけどまだまだ成長が見込める素敵なお胸…いやぁ、よく出来て、」

「夢ならばどれほど良かったでしょう。」

「いたたたた、それなんてlemonッ！！？ねぇ、A！？ボクの腕に風穴出来ちゃうよ！！？」

むにむに、なでなでと弄られたヒソカの腕を掴み上げ、肉体操作により爪を出すと腕に食い込ますA。
相変わらず容赦ないAに、内心「まぁAのそういう所にゾクゾクしちゃうんだけどね」と心弾ませるヒソカ。
とはいえ、朝の挨拶にしては中々過激である。

Aはヒソカの言葉を聞くと、手を緩め爪を閉まった。

「私の胸を触るとか、死ねばいいのに。」

「君が良ければボクが開発して、じゃなかった育ててあげるのに…♢」

独り言程度に呟いたつもりが、Aからは聞こえていたのか熱々の珈琲が入ったマグカップが飛んできた。

Aってば、過激〜♡

ヒソカは熱々の珈琲を頭から被り、やはり彼女はこうでなくてはと再認識した。





「お風呂入ったんだ♤」

「血と砂で相当汚かったから、貴方の仮宿なのに無断で借りさせてもらったわ」

綺麗には使ったつもりよ、と珈琲を入れながら返すA。

「人の気配でボクが起きないとはね…」

「よく寝てたから。プロの殺し屋による睡眠配慮、なめないでよね」

ヒソカはその言葉に喉で笑いながら、「歩く時音がしないからね、君もボクも♧」と述べる。
歩く音とは言ったが、Aは微かな行動でも殆ど音を出さない。
それほどまでに、教育として叩き込まれてきたという証拠だ。

「起こしてくれれば良かったのに…君と一緒に入れただろう？」

珈琲を入れるAを後ろから抱きすくめる。
近い距離になり、Aの髪からシャンプーの香りが香る。

首の詰まった胸下までのインナーから覗く腹部は、白くて細く、日頃の鍛錬を表すよう程よく引き締まっていた。
そこに巻かれた包帯が痛々しい。
ヒソカはするりと包帯の上から傷を撫でる。
顔には出さないが、Aが微かに震えた。

まだ痛いんだ…♧

「冗談。それに珈琲被ったんだからお風呂入ってきなさい。」


え〜と駄々を捏ねると、間髪言わせず顔面に拳が飛んできた。



Aってば照れ屋なんだから♡

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