【H×H】赤ちゃんはどこからくるの？−１−

029：　子宮の悪魔 ページ30

明らかにAが持つ＿今は持っていたになるが＿オーラではない。
不安定で出来損ないで、けれど禍々しいオーラ。

それは、妙な位置＿＿＿＿丁度、Aの子宮からオーラが漏れていた。

「A、少し失礼♢」

ヒソカは言いながら再びAへ覆い被さったかと思うと、彼女のズボンと下着をずらし始めた。
突然の行動に、Aは思わずギョッとする。
「何して、ッ」と焦った声を漏らし、Aは反射的にヒソカを蹴り上げようとした。

しかし、彼の一言で動きを止める。

「ここ。…君のじゃないオーラが漏れてる♤」

「なんですって…？」

Aは首を持ち上げた。
よく見れば、子宮を覆う肌の上に切り傷が出来ている。
Aしか触れることのない、真っ白な女性だけの臓器が傷の下にある。

ヒソカが長い人差し指で傷を撫でた。
すると、中でもぞりと何かが動いたのを二人は視界で捉えた。

中に何かいる。

「取って。」

Aが有無を言わさず告げた。
ヒソカはその言葉に、驚いたなと顔をあげる。

「君本気かい…？タフなこと言うね♧奇術師に不可能は無くても、徐念は流石に専門外だよ♢」

面白い誘いだけど、と付け足すがAの顔は大真面目だ。
それもそのはずで、こんな所に”何かを植え付けられ”て黙っている程Aは穏やかな性格ではない。
覚えてはいない、けれどこれが何かの弊害になっている事は直感でわかる。

きっぱりとAは言った。

「関係ない。できないじゃあないわ、やってみるのよ。念を封じてようが封じてまいが、ここに何かが潜んでいるのは明白。それで除去できたら文句無しじゃない？…出来なかったら、その時徐念師を探すわよ」

あなたの異論なんて聞いてない。と、Aは言い切った。
揺るぎない、意思の強い瞳。
ヒソカは思わず、金の瞳を小さくした。

あぁ、なんて頼み方をするんだ君は…
正気じゃない、君は今、ボクに傷口に指を突っこんで弄くり回せと言っているんだよ…？

彼女の瞳を今一度見るが、言葉を取り下げる気はないようだ。

その瞳を前に、体の中に電流が駆け抜けていくのをヒソカは感じる。

…本当、君って子は
だから君から目が離せないんだよ…♡

血液の巡りが早くなる。

「痛いよ？」

「我慢するわよ。」

Aの覚悟は既に固まっている。
ヒソカはAの手に、自身の手を重ねた。
まるで、行為前の恋人が愛を確認し合うような構図。
それを思うと、彼の興奮はより一層膨らむのである。

「強いね君は…♡」

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