お皿割りの天才【ナムジュン】 (ページ21)

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「もう遅いしそろそろ寝ようか」

『そうですね、じゃあおやすみなさ』
「え、待って待って

ソファーは僕が使うよ

Aさんは嫌じゃなければ僕のベッドで寝なよ！」

いや、嫌じゃないとも言えないけど

さすがにそれは申し訳ないなぁ。

『…なんて思っときながら私はベッドの上で寝てるんだけどね』

結局断れずにベッドに来た。

あのあとどうぞどうぞ戦争が始まったので私が仕方なく諦めたんだよ、しかたなくな。

そして頑張って寝ようとしてる…けど

ナムジュン先輩のいつものいい匂いがもっと離れなくて寝れない。

変態か。

あー、じゃあ寝れないなら私がナムジュン先輩のこと好きなんじゃないか説について

少し考えてみるか。

と言っても思い当たることはひとつもない気がする。

笑った時の顔とかえくぼは確かに可愛いし

けどそんなこと言ったらジミンさんの糸目とか

テヒョンさんの四角くなる口とか

年下の方々の笑顔も同じように素敵だ。

紳士でこの通り優しいナムジュン先輩

だけどジン店長も(ちょっとナルシスト入ってるけど)とても紳士的だし

ユンギ先輩はくそほどやる気ないけど、素っ気ない優しさがまたキュンとくるし

年上の方々の優しさもあげればいくつもある。

さて、やはり好きなんじゃないか説は本当ではなさそうになってきたぞ、寝れそうだ。

「Aさん？起きてる？」

『えっ、あ、はい』

「起きてたんだ…大丈夫？

その、なんかすごいブツブツ聞こえたから」

『声に出てました？』
「うん、多分？」

うわぁ、聞こえてたらどうしようと思ったけどこの反応はよく聞こえてないっぽい。

『すみません、気持ち悪くて

大丈夫です寝れます、ほんとに』

「うん？…あと、その…えっと

男臭かったりする？僕気にしてるほうなんだけど、けっこう汗かいちゃうから

ほんとはベッドもいいのかなぁって思ってたんだよ」

『めっちゃいい匂…じゃなくて、平気ですよ』

「よかった、それじゃあおやすみ」

去り際にまた微笑んで、先輩は行ってしまった。

いや、なんか申し訳ないことしたな、ほんと。

臭いとか言わせちゃった、いい匂いって言いかけちゃった。

＊

テスト終わりました、いろんな意味で。