=27滴= ページ27
「ゆぅや・くん・・・。」
「なーに、慧。」
慧は、俺の肩におでこをグリグリしてから
「ん〜〜〜。」
ぎゅぅぅって、俺のアウターを掴んで
恥ずかしそうに、もじもじっと
「ゆ、雄也くん・ごめんなさぃ・・。
子供みたいに泣いちゃって・・
雄也くんに、恥ずかしい思いさせて
・・あたしぃ・・。」
フワフワの柔らかい髪をポンポンしながら
「けーい、何言ってんだよ。
恥ずかしい思いなんてしてねーって。
どーだっ。ウチの慧、可愛いだろ〜
って、そんぐれーの気持ちだってっ。」
「・・もぅ、雄也くん・・。」
「ふふふふ。」
「ゆーやくん・・あのね・・。」
「ん?なに・・?」
って、慧の話しを聞こうとしたら
慧が俺の腕時計を、真ん丸な目で見ながら
「やっ、やだっ。こんな時間になっちゃったっ。
は、早く帰らなくっちゃっ。」
「あ、ヤベッ、ホントだっ。
帰って、涼介の手伝いすんだったっ。」
「い、急ごうっ、雄也くんっ。
ご、ごめんねぇ・・雄也くん。」
「謝んなって、慧。」
「ん。」
「ほら、行こーぜ。・・平気か?慧。」
「ん。だいじょーぶ。」
________________
急いで改札を抜けて、ホームから
急いで電車に飛び乗った。
まだ2時半過ぎで、電車の中は
人がまばらだった。
ガラリと空いた長細い電車の椅子に
二人ポスンっと腰掛けた。
慧は静かに俯いて
座ってすぐに子供みたいにウトウトし始めた。
俺はそんな可愛らしい横顔を見つめて___
渡しそびれたネックレスの箱を
デニムのポッケに入れたまま
そっとポッケに手を添えながら考える。
・・どーして、慧はそんなに寂しがり屋なのか・・
慧の親父さんは・・どうしてしまったのか。
色々、気になったけど・・
やっぱり聞けなかった。
やっぱり、本人が言うまで・・
聞かない方がいいもんなのかな・・。
はぁ――。
ウトウトしている慧の横顔・・
頬が赤くなってしまっている。
俺は、泣かせてしまった自分を
情けねぇっ気持ちと、
何やってんだよって、気持ちと__。
不甲斐なくて、腹が立って。
何が、見守るだ。
何が、守らせてだ。
何が、安心しろだ______っっ。
こんなに泣かせてりゃ、世話ねぇよ。
なぁ、慧・・。
どーしたんだ?
どーして・・そんなに涙を零すんだよ・・
なぁ・・慧________。
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あひる☆(プロフ) - あなちゃんさん» 体育祭、お疲れ様でしたぁぁぁ〜〜!!なに、なに、なんの競技に出たの??足早い?おべんとー美味しかった? (2017年10月9日 11時) (レス) id: 5fe78a7341 (このIDを非表示/違反報告)
あひる☆(プロフ) - あさん» あさん、本当にここまで来て下すってコメントも書いて下すって・・ありがとうございます!!あひる☆でした!!長文でごめんなさい。 (2017年10月9日 11時) (レス) id: 5fe78a7341 (このIDを非表示/違反報告)
あひる☆(プロフ) - あさん» そうですよねぇ〜。夢小説書けばいいんですよねぇ。でも!!伊野尾さんで書いてしまってます、何なら他のお話しで山田さんも高木さんも原型留めてないんです〜。うふふ。あ!メロメロな設定って分かって下すって嬉しい。 (2017年10月9日 11時) (レス) id: 5fe78a7341 (このIDを非表示/違反報告)
あひる☆(プロフ) - あさん» そして、あさん、原型を留めてないのは、仰る通りです。だって、あひる☆思ってる伊野尾さんですので。ハッキリ言って、見た目大好き。だから書いてます。うふふ(´艸`*)もう、あさんも、なんだかんだ言って読んで下すってるので、愛感じてます。ぁぃ(。・ω・。)ノ (2017年10月9日 10時) (レス) id: 5fe78a7341 (このIDを非表示/違反報告)
あひる☆(プロフ) - あさん» あさんっ!4コメントもありがとうございます!!厳しいご意見真摯に受け止めまして、精進していきます!!と、言いながら・・たぶんまた、この様な伊野尾さんを書いてしますと思います。すみません。つづく。 (2017年10月9日 10時) (レス) id: 5fe78a7341 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:あひる☆ | 作成日時:2017年9月27日 11時