=25滴= ページ25
「ほら、トイレ行って来いよ。
此処に居るから。」
「ん。ありがとー。
じゃ、雄也くん、ここにいてね。」
「ああ。此処で、待ってんから。」
慧は俺をチラチラと見ながら
トイレに入っていった。
俺は、トイレの横の壁に寄り掛かって・・ぼんやり。
フッと、トイレの前の店が気になって
「何屋だ・・・。」
覗いて見る・・と___。
「ほ〜、アクセサリー屋か。」
俺は、トイレの入り口をチラチラと見ながら
店内を物色中。
「おっ。コレ、慧に似合いそ〜〜。」
シルバーの小さなネックレスを手に取って
手の中で揺らしてみる。
小さなリボン型のペンダントヘッドに
リボンの下に青い雫の形の石がついた
ゆらりと揺れるデザインで_____。
「コレ、可愛いな・・。」
俺はトイレの入り口をチラチラと見ながら
急いでレジに行って、包装してもらって
急いで戻った。
俺が、待ってるって言った場所に。
____慧は、トイレから戻って来ていて
後ろ姿で、俺が立ってるはずの壁を
ジッと見ているみたいだ。
後ろ姿で・・表情が分からない____。
俺は、何気なく後ろ姿の慧に声を掛けた。
だってさ、ほんの少し。
ほんの少しの時間だったんだ。
5,6分だった。
10分も経ってないはずだったんだ。
「慧___。」
慧は、俺の声を聞いて、振り返った。
柔らかいフワフワの甘い髪を揺らして___。
俺は、慧がきっと・・
『ぷん。ぷん。もぅー。』って
『どこ行ってたのぉ〜。』って
ふざけて拗ねて・・可愛いイモウトの様に
そんな事言うだろうって思ってたんだ。
でも_______。
振り向いた慧は、俺を見つけて
その場で、ぎゅーっと手を握って踏ん張りながら
迷子になってしまった子供みたいに
寂しそうに、不安そうに、
もう二度と会えないと思っていたみたいに
「んっ・・ふぇっ・・んっぅ――――。」
って泣き出した_____。
涙。涙。涙。
一滴、一滴、ポロポロと涙が零れ落ちる。
「慧___?」
俺は、急いで慧に近付いて
慧を引き寄せ、腕の中で抱き締めた。
「慧・・?ごめっ・・どーした?
・・慧っ?!」
ん〜〜〜って泣き声をあげて
俺の肩に顔を埋めながら
「ここに・・いるって・・。いるって、まってるって
いった・のにぃ・・。」
「ごめん・・ごめんな、慧。」
「んぅー。・・きゅうに・・いかないでぇ・・。」
507人がお気に入り
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
あひる☆(プロフ) - あなちゃんさん» 体育祭、お疲れ様でしたぁぁぁ〜〜!!なに、なに、なんの競技に出たの??足早い?おべんとー美味しかった? (2017年10月9日 11時) (レス) id: 5fe78a7341 (このIDを非表示/違反報告)
あひる☆(プロフ) - あさん» あさん、本当にここまで来て下すってコメントも書いて下すって・・ありがとうございます!!あひる☆でした!!長文でごめんなさい。 (2017年10月9日 11時) (レス) id: 5fe78a7341 (このIDを非表示/違反報告)
あひる☆(プロフ) - あさん» そうですよねぇ〜。夢小説書けばいいんですよねぇ。でも!!伊野尾さんで書いてしまってます、何なら他のお話しで山田さんも高木さんも原型留めてないんです〜。うふふ。あ!メロメロな設定って分かって下すって嬉しい。 (2017年10月9日 11時) (レス) id: 5fe78a7341 (このIDを非表示/違反報告)
あひる☆(プロフ) - あさん» そして、あさん、原型を留めてないのは、仰る通りです。だって、あひる☆思ってる伊野尾さんですので。ハッキリ言って、見た目大好き。だから書いてます。うふふ(´艸`*)もう、あさんも、なんだかんだ言って読んで下すってるので、愛感じてます。ぁぃ(。・ω・。)ノ (2017年10月9日 10時) (レス) id: 5fe78a7341 (このIDを非表示/違反報告)
あひる☆(プロフ) - あさん» あさんっ!4コメントもありがとうございます!!厳しいご意見真摯に受け止めまして、精進していきます!!と、言いながら・・たぶんまた、この様な伊野尾さんを書いてしますと思います。すみません。つづく。 (2017年10月9日 10時) (レス) id: 5fe78a7341 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:あひる☆ | 作成日時:2017年9月27日 11時