しんちょうにできない ‐ *21 ページ22
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バスに乗って、会いに行く。
相談所が開く時間の少し前を見計らって、霊幻さんのシャツとジーパンと朝早く起きて作ったサンドイッチを持って、行く。
き、気まずいなぁ…
こっそり行こう… 。
そんなことを思いながらバスに揺られている。
相談所の最寄りバス停に着くとのアナウンスが流れ、ゆっくり席を立つ。
高校生は200円。
「ありがとうございました」
「は〜い、お嬢ちゃん気をつけてね」
「はい」
きっとこれから先、相談所に行く度に使うバスだから、運転手さんとも仲良くなれそう。
徒歩 約5分 。
霊とか相談所
明かりがついているので、もうあの人はいるのだろう。
かつて手をつないで降りた階段を上がり、あの時とは違い、ゆっくりとドアを開ける。
開店前なのに鍵が開いていた。
もしかして、私を待っていてくれ…それはないか。
すると、中から霊幻さんの声が聞こえてきた。
「お前、なんで携帯使ってんだよ。
あ、あの黒いスーツのおっさんのか。
人の使っていいのかよ…」
つかよく俺の携番知ってたな、そんな声が聞こえてくる。
電話か… 。
中には霊幻さんしかいない様子。
「え、おま、知ってたのか…?
お前が女子高生好きとか知らねーよ。どーでもいいわ」
女子高生?
avの話だろうか…
それとも…もしかすると、私…?
「はぁ?俺が素人童貞だって?
ちげーよふざけんな。その守衛さんの綺麗な顔ぶん殴るぞ」
ほう、霊幻さんは素人童貞ではない…と。
「余計なお世話だな。
は?勘違いすんなよ
ナマの女子高生だからって、子供に手ェ出したりしねぇよ」
この時、私は
このタイミングで相談所に来たことを
酷く、酷く
後悔した。
悲しみのあまりすぐ逃げ出したくなり、支えていたドアがバタンと大きな音を立てて閉まった。
「あっおい、Aか…!!?」
中から霊幻さんの大きな声が聞こえてくる。
いつもはその声を聞きたくて聞きたくてしょうがないのだけど、今は聞きたくなくてしょうがない。
小学生の時、陸上で県大会に出て校内新記録を出したが、その時より明らかに早い速度で走っている。
シャツとジーパンは、置いてきてしまった。
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ぼうニン(プロフ) - KiYOさん» わああああコメありがとうございます!!笑 頑張ります!!ありがとうございます!! (2017年3月20日 17時) (レス) id: d10236faf5 (このIDを非表示/違反報告)
KiYO(プロフ) - ああああああああ霊幻さあああああん!!!!!更新頑張ってください!!!!!応援してます!!!!! (2017年2月28日 11時) (レス) id: 0d983d07ca (このIDを非表示/違反報告)
ぼうニン(プロフ) - akutaさん» 叫んでいただける程ご満足いただけて嬉しいです笑 ありがとうございます! (2017年1月7日 9時) (レス) id: 4701fd23bf (このIDを非表示/違反報告)
akuta(プロフ) - きたああ!読んでる途中で小さく叫んじゃいましたwもうドッキドキです(色んな意味で 次も期待してます! (2017年1月5日 0時) (レス) id: c12558d1c1 (このIDを非表示/違反報告)
ぼうニン(プロフ) - akutaさん» コメありです!私かよってくらい同意見です笑わわ、同士さんだやった笑これからふたりを頑張らせてもたくさんすれ違わせますので!笑 (2016年10月15日 12時) (レス) id: 4701fd23bf (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ぼうニン x他1人 | 作成日時:2016年8月5日 11時