頼る強さ ページ8
赤×桃
リアル(渡米なし)
ぺえ様リクエスト
Shime
「ちゃかちゃん、ゆっくり息吐いて」
吸入器を持たせて、スタジオの隅で背中を摩る。苦しそうに咳をする背中が、また痩せたように感じた。
「ごめ、」
「大丈夫だよ。焦らなくていいから」
ちゃかが、気管支喘息と診断されてから、半年が経った。天気やストレスが原因で、これといった改善もできないまま、調子のいい時期と、悪い時期を繰り返していた。
「しめ、、ごめ、ん、、レッスン、」
音を流して振りを確認するメンバーを見ながら、なんとか言葉を紡ぐちゃかに、優しく声をかける。
「いいの。俺もう覚えたもん。ちゃかちゃんと一緒にいるからね。お天気悪いし、無理しないで」
地下にいるから分からないけど、外は土砂降りらしい。朝から顔色が悪く、気圧に左右されるちゃかの身体はあっという間に限界を迎えて、レッスン中に発作を起こしてしまったのだ。
「しめ、次行くけどどうする？」
如恵留が声をかけてくれて、うん、と返事をする。本当はここにいたいけど、きっとそれではちゃかが気を遣ってしまう。ゆっくり休んで欲しいから、少し心配だけど少しの間そこから離れることにした。
「ちゃか、何かあったらすぐ呼んでね」
「ん、、ごめん、、」
「俺が後で教えるから」
膝を抱えて顔を腕に埋めるちゃかの背中をもう一度摩って、ゆっくり立ち上がった。
「どう？」
如恵留が控えめに声をかけてくる。
「しんどそう。でも、ずっといると、気遣っちゃうかなって。みんなも気にしておいてくれる？」
「当たり前。とりあえず出来るところまでやろう。ちゃかは調子いい時にやればすぐ覚えられるから」
「そうしよー」
どれくらい時間が経っただろうか。メンバーと振付師さんで試行錯誤をしながら固めていると、真っ白な顔をした宮近が列に加わった。
「海斗、休んでなよ」
「大丈夫。いるだけ、いさせて。身体は動かさないから」
そう言って、立ち位置の確認に参加し、音が流れると見て覚えていたのか、小さな動きで踊り始めた。
「俺、こっちにきた方がいいよね。導線的に」
どんなにフラフラしていても、やっぱりちゃかはリーダーで、毅然とした姿勢、その判断力は、体調が悪いことなんて忘れてしまうくらい、素晴らしかった。この人以外に、トラジャのリーダーが出来る人はいないと、心から思った。
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イカ(プロフ) - かおりさん» リクエストありがとうございます。少し時間を頂いてしまうかもしれませんが、考えてみます！ (2023年1月13日 18時) (
レス) id: bba6564774 (このIDを非表示/違反報告)
かおり - すみません付け足しで、リアル設定でお願いします！ (2023年1月13日 11時) (レス) id: b38a957dc4 (このIDを非表示/違反報告)
かおり - リクエストなのですが、のえんちゅで、のえるくんが精神的に落ちていてひとりでいるときに、海人くんが気付いて助けてあげるお話をお願いします！ (2023年1月13日 11時) (レス) id: b38a957dc4 (このIDを非表示/違反報告)
イカ(プロフ) - ユルピころんさん» 感想ありがとうございます。遅くなってしまって、申し訳ありません！ (2022年8月1日 22時) (レス) id: bba6564774 (このIDを非表示/違反報告)
ユルピころん - イカさん» お話見ました！如恵留くんが頑張っているところやしめちゃんの医者で頑張っているところがカッコよかったです！またリクエスト送りますね〜！ (2022年8月1日 10時) (レス) id: 05904f8bd6 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：イカ | 作成日時：2022年6月18日 10時
