あなたの世界を守るため #3 (ページ6)

今日:57 hit、昨日:27 hit、合計:43,035 hit

・ページ6

・

「ただいま」

「おかえり」

メンバーたちに迎えられて、リビングに座る。

「家宅捜査あったんだって？びっくりしたでしょ」

「めっちゃビビったけど、滝沢くんも立ち合ってくれたし、大丈夫だった！」

「よかったよかった」

「松倉は？」

「今はね、医務部で寝てると思う。松倉はかなりしんどくて」

今日の話を聞きたくて、みんながソファーに座った川島の周りに集まってくる。宮近だけは、ダイニングで川島が仕事をする時に座る席の隣に座っていた。

「行った時点で辛かったんだけど、最初に来た取調官が組織のこと嫌いな人で、当て付けみたいな取調だったの。それで松倉もすごい辛くなっちゃって、手洗いすぎちゃったりしたんだ。でもそのあと来た人はいい人で、松倉、自分からお母さんに薬を入れられたことあるって言えたんだ。病院の話が出で、本人は病院のこと覚えてないから、後で伝えるねって話してある。でも多分体調はここ最近で1番悪いと思う」

「そっか、、」

「剛くんも行ってくれるみたいだから、俺たちは松倉が帰ってきた時に安心できるように待っててあげよう」

一通り話して、落ち着いたところで川島はノートパソコンを持ってダイニングに座る。早く報告書を書いて、じっと待っている宮近のケアをしたい。

「ちゃか、一緒に行ってくれてありがとね」

「ん、、」

「報告書だけ書いちゃうから、、そしたら一緒に休まない？俺も疲れちゃって」

「そうしたい、」

「少しだけ待ってて」

全速力でタイピングをして、吉澤、櫻井、剛、そして滝沢に送信する。そしてパソコンを閉じて、報告書を見ながら涙をこぼした宮近の手を引いた。

「少し休むね」

七五三掛に声をかけて、宮近を連れて部屋に戻った。

「ちゃか、大丈夫？」

「大丈夫、、のえる寝ていいよ。疲れてるでしょ」

「んー、寝るかもしれないし、寝ないかもしれない。ちょっと横になって力抜こうよ」

そういうと大人しく横になる。暫く沈黙していたが、またシトシトと涙が溢れてきた。

「なにか、思うところがあった？」

そう聞くと、それからまた暫く沈黙があって、その後ゆっくり口を開いた。