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「まつくら、薬飲めて、偉かったね。よく頑張ったね」
「ん、、でも、、ひとりでできなかった、」
「それでいいんだよ。できないなって思って、ここにきてくれたじゃん。それで100点だよ。頼ってくれて、嬉しいよ」
「んー」
「ちょっと落ち着いたらリビング行こ」
安定剤は、松倉の繊細な感覚を少し遮断することができる。イヤーマフを使わずに落ち着くことができて、川島に手を引かれて、リビングに向かった。
「まつくら?まだみんな戻ってきてないから、ソファーで休んでな?」
「あー、うんー」
少しふわふわとした受け答えで、言われるがままにソファーに横になる。暫くすると、身体の力が抜けて眠ってしまった。
「よく効くなー」
「これは正常?」
「効く方かもしれない。そんなに容量高くないから、寝ないかなーと思ってたんだけど。でも全然効かないよりいいかな。持続性は低いからすぐ起きると思う。朝ごはん食べられるといいなー」
吉澤の言葉の通り、10分ほどでゆっくり起き上がると、ちょうど帰ってきた松田と一緒にシャワーを浴びに行った。
「かいと、血出ないようにね」
「うん。わかった、、遅かったら、声かけてくれる?」
「もちろん!」
薬が効いていることもあってか、自ら助けを求めることができて、今朝は強い症状は殆どなく、任務の準備を進めることができた。
「いける?」
「うん」
いつも通りのポジションで、任務に当たる。今日は日中の任務ということもあり、相手方の人数が多かった。
『不法入国者、捕まえちゃってもいーですか!』
『さんせーい!』
いつものように、始まり、いつものように任務をこなす。しかし車の中では、吉澤が準備を整えていた。
「松倉、スイッチ切れた瞬間に崩れると思うんだよなーー」
「やっぱり?」
「アルブミン低すぎるし、ケトン体も出ちゃってるから、正直、体動かしいていい体調じゃないんだよ。別の病気になっちゃう」
「食べさせるしかないの?」
「点滴で補正かけるのが1番早いんだけど、そうもいかないから、、少しづつでも食べさせるしかないんだけどさ、、心配なんだよ。身体が整わないと、心も整わないし、、」
「そうだよね、、できることあったら教えてね」
「みんなでやっていきましょ」
「はいはい」
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作者名:イカ | 作成日時:2022年5月9日 16時