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「昨日いっぱい頑張ったから、ちょっとしんどくなっちゃったね。このお部屋は元太と2人の、安全な場所だもんね。でもね、リビングも安全なんだよ?窓はたくさんあるけど開かないし、そもそも9階だから外から人は入れないの。玄関も、ここの玄関にもセキュリティがあるし、そもそもメインエントランスを抜けるのに色んな関門があるから、ここに上がって来れる人は本当に少ないんだよ」

ゆっくり説明しても、まだ不安そうで、確認に連れて行く必要がありそうだ。松倉は強迫神経症だ。怖いと思ってしまったら、それを確認しないと、不安で仕方がない。

「一緒に、本当に大丈夫か見に行こうか」

「で、も、、」

「俺は、松倉が安心するまで付き合うよ」

とにかく、フロア内は安全だと分かって欲しくて、松倉の手を引いて部屋を出る。ガチガチに強張った身体を支えながら、リビングに入る前に玄関に向かった。

「ロックが2個、あと電子キーもかかってるから、ピッキングもできないね。外には監視カメラもついてるし、生体認証とIDの2段階認証がないと入れないから、組織内の人も勝手には入れないよ。入れるのは、俺たち7人だけ」

小さく頷いた松倉を今度はリビングに連れて行く。松田の問題が残っているが、まずは安全を伝えなくてはいけない。

「のえる?」

リビングに入ると、吉澤に声をかけられるが、ちょっと待って、と手で合図を送る。松倉は窓を一つづつ確認していた。

「入れないでしょ?」

「うん、、、」

「外から窓に衝撃があったら、警報が鳴るからすぐに分かるよ。だから、大丈夫。知らない人が、勝手に入って来ることはないんだよ」

松倉に話しかけながらも、3人に何をしているのか伝わるよう言葉を選ぶ。確認が終わり、安心すると松倉は川島の方に倒れ込んで眠ってしまった。熱は高く、そもそもフラフラ歩き回れる体調ではなかったのだろう。

「寝ちゃった」

そのまま抱き上げて、ソファーに寝かせる。

「のえる」

「元太、おはよう。松倉ね、フロアに誰か入ってきたらどうしようって怖くなっちゃったんだって」

「え、、」

「だからね、リビングに居られなくなって、部屋に戻ったみたい。元太、ごめんね、って言ってたから、起きたら話聞いてあげてね」

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イカ(プロフ) - ナツメ様:コメントありがとうございます。あたたかいおことば、、嬉しいです!!今後もよろしくお願い致します。 (2022年5月4日 9時) (レス) id: bba6564774 (このIDを非表示/違反報告)
ナツメ(プロフ) - 初めまして!以前からイカ様の作品を拝読していました。今作も素晴らしいです!本当におもしろくて神って実在したんだなって本気で思いました。筆も早くて尊敬します。これからも頑張ってください! (2022年5月3日 22時) (レス) @page9 id: 8dc454fb00 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:イカ | 作成日時:2022年5月3日 17時

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