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「さすが、よく知ってるね」
「同世代ですからね。でも、松松がタイガーに馴染んで、ほんと良かったよ」
「テラからみてもそう思う?」
「うん。SHOCKも楽しそうだったけど、やっぱり末っ子だし、かわいいし、ある意味甘やかしすぎてるところあって、逆にそれが、余計に松松を2人にしちゃってるねって光一くんも言ってたんだよ。でもチームの特性上誰かがずっと一緒にいるってこともできなかったからさ」
「そっか」
「ほんと、よかったよ」
・・・・
「松倉、ついたよ」
肩を揺するとゆっくり目を開けて、イヤーマフを外す。
「ごめん」
「大丈夫。行こっか」
来た時と同じように手を引いて、車を降りる。
「テラ、ありがとね」
「おー、またなー」
「テラ、、ありがと」
「タピオカ食えたら食えよー」
車を戻しに行った寺西を見送って、フロアに戻る。薬が効いているのか、松倉は随分落ち着いているように見えた。
「これね、よく寝れた」
「そっか。車移動の時とか使ってみたら?あとね、いろいろ気になっちゃう時とかも使うと良いよって剛くんが」
「うん、、でも、自分でできないから、、のえる、持っててほしい、、」
「もう一個用意するから、それは松倉持ってたら?必要そうな時は俺たちがつけてあげていいの?」
「お願いします、、さっきね、急に楽になったんだ。いらない音が聞こえなくて、如恵留の声だけ聴こえて、安心した」
「そっか、よかった。松倉が楽なのが1番だからね」
「ただいま」
フロアに戻ると気が抜けたのか、ダイニングテーブルに伏してそのまま眠ってしまった。
「薬飲んだんだね?」
「うん。検査官に肩触られてパニック起こしちゃって。でも、これが結構有効だった」
「さすが剛くんだね、、みんなにも共有しておいた方がいいね」
「そうだね。松倉ね、イヤーマフ使ったことあるって」
「えー?施設の時かな」
「ううん、施設じゃないって。本人はいつかわからないけど、使ったことがあるっていってて。たぶん、病院でかなって」
「そうだろうね。いまね、その時期の記録を開示してもらえるように医務部から病院に申請してもらってる。松倉のためにも、詳細を知って対処した方がいいと思って」
「そうだね」
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イカ(プロフ) - ナツメ様:コメントありがとうございます。あたたかいおことば、、嬉しいです!!今後もよろしくお願い致します。 (2022年5月4日 9時) (レス) id: bba6564774 (このIDを非表示/違反報告)
ナツメ(プロフ) - 初めまして!以前からイカ様の作品を拝読していました。今作も素晴らしいです!本当におもしろくて神って実在したんだなって本気で思いました。筆も早くて尊敬します。これからも頑張ってください! (2022年5月3日 22時) (レス) @page9 id: 8dc454fb00 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:イカ | 作成日時:2022年5月3日 17時