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「あの人がね、面会を希望してるんだって。松倉が辛いなら、行かなくてもいいと思ってるけど、もし、一度会っておきたいと思うなら、行ってもいいと思うよ」
「ん、、で、も、、わか、んない、、あいたい、、ママ、俺のこと、どう思ってるかな」
松倉は、まだ母親が自分を愛してくれることを期待している。その期待は、裏切られてしまうだろうが、いまは松倉の気持ちを優先してやりたいと思う。
「行きたい、、、でも、、」
「松倉が行きたないなら、俺が一緒にいくよ」
「ほんと、、?」
「うん。いってもいい?」
松倉は大きく頷く、そして確認するようにもう一度腕を握った。
「おれ、捕まらないよね?」
「捕まらないよ。大丈夫」
「おれ、、ここに、いられなくなったら、、ひとりになっちゃう、、なにもできない、」
「それはみんな一緒。大丈夫。タイガーはずっと7人だよ」
そういうと、やっと身体をの力を抜いて、冷えた手足に温度が戻る。身体は相変わらず発熱しているが、この様子ならベッドで眠ることができそうだ。
「寝れそう?」
「うん、、おやすみ、なさい、、」
寝る前に飲んだ薬は、朝まで効果が続く。薬を飲んでいるから、この程度の混乱で済んだのかもしれない。
「ただいまー」
「どうだった?」
ことの次第を吉澤に伝える。
「話せたのは、薬を飲んでるからかな」
「そうだね、、朝まで効くはずだから」
「ママが大好きって言ってくれるかもって思ってると思う」
「そっか、、経験したことないことだから、わかんないな。明日つよしくん時間とれるって言ってくれたから、連れて行くね」
「出れるかな」
「微妙」
今日の様子を見ると、フロアから出ることに抵抗を示しそうだし、時間がかかるだろう。
「様子見てだけど、、でも出なかったら、本当に出られなくなっちゃうから」
「そうだね。毎日少しづつだね」
相変わらずテーブルで寝ている宮近は、動かすと起きてしまうのでそのままにして、2人も寝室に戻った。
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イカ(プロフ) - ナツメ様:コメントありがとうございます。あたたかいおことば、、嬉しいです!!今後もよろしくお願い致します。 (2022年5月4日 9時) (レス) id: bba6564774 (このIDを非表示/違反報告)
ナツメ(プロフ) - 初めまして!以前からイカ様の作品を拝読していました。今作も素晴らしいです!本当におもしろくて神って実在したんだなって本気で思いました。筆も早くて尊敬します。これからも頑張ってください! (2022年5月3日 22時) (レス) @page9 id: 8dc454fb00 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:イカ | 作成日時:2022年5月3日 17時