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川島が席を立って、立ち尽くす宮近を抱き寄せる。暫く背中を摩ると、ごめん、という小さな声が聞こえた。
「お茶飲もうか」
温かいハーブティーを入れて、川島の隣に座った宮近に、鎮痛剤と一緒に手渡す。
「頭痛いのしんどいから、痛み止め飲もうか」
素直に頷いて、薬を飲み込む。そしてお茶を一口飲むとぐったりとダイニングに臥した。
「偉そうなこと言って、結局俺が1番ダメだ」
「何言ってるの。ダメな人なんて、うちにはいません。ちゃかはほんとに偉いし、凄いんだから。松倉のこと、心配で頑張りすぎちゃったかな？」
「頑張りすぎてないけど、、結局何もできてない」
「松倉は、ちゃかがいてくれて良かったと思うよ」
「俺も、松倉がいて欲しい」
「そうだよね。それでいいんだよ。完璧な人なんていないんだから、みんなで補い合っていこうね」
「うん、、俺の話、引かないでくれてありがとね」
「引くわけないじゃん。教えてくれて、ありがとうね」
「ん、、」
ポツポツと話す宮近の言葉に答えていると、徐々に上体の力を抜いて、瞼が落ちてくる。その肩にブランケットをかけてやると、漸く眠ることができたようだ。横になって眠れない時は、座って話しながら寝るのもいいよ、と言われてから、このタイミングで寝ることもできるようになってきた。
「寝た」
「よかった」
「あれ」
帰ってきた七五三掛が、宮近を見て驚く。
「さっき寝れたの」
「そっか、よかった。俺も先に寝るね」
「おやすみ。お疲れ様」
「12時か。松倉見てくるわ」
「あ、ありがとー。お願いします」
水分を摂らせたいので、お茶を持って静かに松田と松倉の部屋を開ける。2人とも眠っているかと思ったが、予想に反して松田が小さく身を固める松倉を少し離れたところから見ていた。
「元太？」
「あ、しずやー。かいとね、ほんとにさっき起きちゃったんだけどね、触らないでって。呼びに行こうかなって思ってたんだー」
少ししょんぼりしている松田の頭を撫でで、一部屋空いてる個室で寝るように促す。
「おれ、大丈夫だよ」
「ううん。だめだよ、元太。元太もちゃんと寝て。寂しいのは分かるけど、元太はしっかり立ってないと。松倉が捕まりたい時に、しっかり立って支えてあげられるように、元太はちゃんと寝て、元気でいないと」
そういうと渋々頷いて、枕とタオルケットを持って出て行った。
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イカ(プロフ) - ナツメ様:コメントありがとうございます。あたたかいおことば、、嬉しいです！！今後もよろしくお願い致します。 (2022年5月4日 9時) (
レス) id: bba6564774 (このIDを非表示/違反報告)
ナツメ(プロフ) - 初めまして！以前からイカ様の作品を拝読していました。今作も素晴らしいです！本当におもしろくて神って実在したんだなって本気で思いました。筆も早くて尊敬します。これからも頑張ってください！ (2022年5月3日 22時) (レス) @page9 id: 8dc454fb00 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：イカ | 作成日時：2022年5月3日 17時
