十五歳だけど四年生！？【忍たま】

忍者24 ページ26

『これ、あげます...！



だから、早く医務室に...！』




　


Aは滝夜叉丸の手に自分の手拭いを握らせ、医務室に行くように催促する。




「え...あ、」



いつも自慢話をするようなあの口調はどうした？？

　




それほど滝夜叉丸は困惑している。
　








すると...




「手裏剣どっちー？」 「こっちじゃ無い？」




あの三人の声が聞こえてきた。



　
　



『ぁ...



そ、それじゃあ...！」





そう言うと





ポンｯ


っと、小さい煙玉で姿を消すA。







「あ...！！

待ｯ...！ｺﾎｯ」









　

煙が薄くなってきて目を開けると、もうそこには誰もいなかった。



「...」





　





「あれ？滝夜叉丸先輩！」




　
「あ、ホントだ！」








「滝夜叉丸先輩！」






「......」




金吾の呼びかけに応えない。


ぽーっと何処か一点を見つめていて、完全に頭は真っ白状態だ。



　


「？？

あの、滝夜叉丸先輩？」





続いて伊助も言うが、それでも返事はない。








　



そして、痺れを切らした三治郎がひときわ大きな声で...





「ッ〜〜！！





　


滝夜叉丸先輩！！！！！」






「ハッ」





そしてようやく我に返る滝夜叉丸。



　




「お、おぉ…なんだ！」






「その...こっちに手裏剣飛んできませんでしたか？」



三治郎が質問する。



　




「先輩に当たっていなければいいんですけどｯ......」






「？金吾？？」





「どうしたの？」








金吾はサァーっと顔を青くさせ、





　

「せ...先輩ッ...！！その顔の傷...！！！」





「「え゛」」



滝夜叉丸の頬の傷に気づいた。


　





そしてあの手裏剣がこの三人の物と分かった滝夜叉丸は...




「ほぉぉぉ...？？




お前たちのせいかッ......！！！」






　




鬼。


まさに鬼。




　



　




「「「すみませぇえぇぇえん！！！」」」




三人は命の危険を感じ必死に謝る。







「ッ〜〜！！！




お 前 た ち ... ！ ！ ！







　


　






　


　



...！」




滝夜叉丸は般若のように爆発寸前だったが...





　


先ほどの出来事を思い出し、手にある手拭いを見つめる。






　



　

「...



　

次からは絶対に気を付けるんだぞッ！！！」







　



「「「ぇｯ...



　




あッ、はい！！！」」」

忍者25→←忍者23

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す