#必要としているのは ページ26
信助「てっ…天馬!」
ふと、西園君が声をあげた。
何だか唯ならぬ雰囲気だ。
呼ばれていたのはキャプテンだけれど、私も思わず西園君の方を見遣ると、西園君は敵側のベンチを指差して目を見開いていた。
何事かと再びそちらに視線を向ける。
するといつの間にか敵側ベンチとこちら側ベンチの間に、見覚えのある人物が立っていた。
高身長で細身
白く長い髪の毛を1つに纏め
白いスーツを身に纏い、サングラスを掛けた男の人。
先日突然このチームを去ってしまった、私達を此処まで連れて来てくれた監督。
神童「黒岩監督…!」
驚く事にそこにはアースイレブンの監督である黒岩監督が立っていた。
これには私達は皆驚愕の表情を露わにし
同時に私は心の何処かでホッと胸を撫で下ろす。
大きいし、怖いし、表情なんてわからないから、苦手意識があったけれども、それでもあの人は私達の監督だ。しかも凄く頼りになる。
実際黒岩監督が考えた数々の策略により私達が此処まで勝ち上がったと言っても過言ではないと思う。
キャプテンとはまた違った方面で私達を勝たせてくれた立役者で
そんな監督が戻って来たとわかると、幾分か気分が楽になった。
良かった…どうしてたのかちょっと気になっていたけれど…ちゃんと戻って来てくれたんだ。
でも監督、今まで何をしていたんだろう…?
ファラム・オービアスの偵察にでも行っていたんだろうか?
それとも剣城君についてかな?
心に余裕が出来、そんな呑気な事まで考え出す。
皆も心做しか強ばっていた表情が解けていっている気がした。
久坂「戻って来て…くれたのか?」
黒岩「……」
___でも現実はそう、甘くない。
アースイレブン一同から期待と疑念の眼差しを向けられた監督は、1度だけこちらの方を見遣る。
そのままこちらの方へと来てくれるんだと思っていたんだけれど
何故だか監督は踵を返し、私達とは反対側……
ファラム・オービアス側の方へと、歩んで行った。
天馬「えっ…?!」
葵「どうして…」
鉄角「嘘だろ…?」
………そんな。
私達は言葉を失った。
剣城君だけでなく、監督までも敵側についてしまうだなんて。
そんな事、誰が予想しただろうか。
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*IJu*(プロフ) - リナさん» コメントありがとうございます…! イラストも見て下さって嬉しいです〜(´;ω;`)これからも更新頑張ります! (2018年9月25日 2時) (レス) id: 3241b35fe8 (このIDを非表示/違反報告)
リナ - とても面白いし、絵も可愛くてすごいです!これからも更新頑張ってください!楽しみにしてます!! (2018年9月24日 10時) (レス) id: a5bdddf277 (このIDを非表示/違反報告)
*IJu*(プロフ) - 悠吏さん» コメントありがとうございます…! これからも更新頑張ります〜!! (2018年5月21日 23時) (レス) id: 3241b35fe8 (このIDを非表示/違反報告)
悠吏(プロフ) - めっちゃ続き気になります!更新頑張ってください! (2018年5月21日 22時) (レス) id: b245c2163f (このIDを非表示/違反報告)
*IJu*(プロフ) - あいすLOVEさん» コメントありがとうございます〜!そう言って頂けて嬉しいです( ˇωˇ ) (2018年4月20日 23時) (レス) id: 3241b35fe8 (このIDを非表示/違反報告)
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