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○破けたワンピース○ ページ37

固く瞑っていた目を開き、パチパチと瞬きを繰り返す。


……あれ?私、確かに木から落ちたはずなんだけれど……しかも結構高い所から。

それなのに私、どうして無傷なんだろう…?
ここ、地面だよね?それで目の前にあるのがさっき私が登ってた木で……



……というかなんか、地面が柔らかいような……?



その柔らかい何かがクッションになったのかも。
だとしたらソレは一体何なのか。

気になって視線を落とすとそこにはうつ伏せに倒れているゴウセルの姿が。




「ご、ゴウセル…!!」



なんと私はゴウセルをクッションにしてしまったみたい。

そう考えたら恥ずかしいような、申し訳ないような。


びっくりして叫んでしまうと、ゴウセルはズレたメガネの位置を正しながら、いつも通り淡々と告げる。



「だから言っただろう?落ちるから危ないと」

「ご、ごめんなさーい…」



最もな事を言われて反論も出来ない私。
素直にゴウセルに謝って、彼の上から退くとお気に入りのワンピースに汚れが付いていないか確認する。


とは言ってもずっと昔から着てるからボロボロなんたけれどね。

お気に入りだし、やっぱりこれからも着ていたいじゃない?


万が一穴とか空いてたら嫌だし……



「…A、服が破けている」

「えっ?!」



…なんて考えてたらゴウセルがそんな事を口にして私のワンピースを指差した。


冗談なんて言わない人だから、私はすぐにそこを確認すると、確かに私のワンピースのスカートの部分が一直線に破けていた。

多分さっき枝に引っ掛かっていた所で、落ちた時に一気に裂けてしまったんだと思う。


その隙間から包帯だらけの汚らしい自分の足が見えて、思わず一瞬顔を顰めた。



「そっ、そんな…!
この服お気に入りだったのに……!」



破けた所を摘んで、睨んで、そして肩を落とす。

まさか予想が的中しちゃうだなんて…
こうなってしまったらもうこのワンピースは着れないよ。


思わず溜息まで溢れてしまって、同情されたのかゴウセルに頭を撫でられてしまう。



……ちょっとだけ嬉しい。



「よしよし」

「うぅ……こんなんじゃもう着られない…」

「着られないのか?」

「だって、こんなに破けちゃったし……
これじゃ走ったりしたら見えちゃうじゃん…」

「何がだ?」

「そっ…そこは察してくれると、嬉しいなぁ……」



相変わらずゴウセルはそういうのは鈍いみたい。



パンツ見えちゃう事くらい察してよね。

○予定変更○→←○落ちないもん○



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*IJu*(プロフ) - フウさんさん» コメントありがとうございます〜!お気に召して頂けたようてま( ˇωˇ ) なるべく早く更新できるように頑張ります…! (2018年7月23日 0時) (レス) id: 3241b35fe8 (このIDを非表示/違反報告)
フウさん(プロフ) - すごく面白いです!!!早く続きみたいです!! (2018年7月22日 10時) (レス) id: 68aa123671 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:*IJu* | 作者ホームページ:なし  
作成日時:2018年1月23日 1時

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